やまない雨と皆の様子
「雨がやまないと部活が外でできないよ」
「雨がやまない、外にでかけられないや」
「雨がやまないなら、イベントはなしだな」
一年の中、雨が主役の時期がやってくる。
それは梅雨。
新生活が始まってすぐやってくるもの。
しとしとしと。
しとしとしと。
もうずっとだよ。
終わらない。
じめじめ状態でカビが生えちゃう。
こっちの家の人も、傘をさして通りを歩いている人も、向かいのアパートに住んでる人も、きっとみんな思ってる。
雨、やまないな。
ずっと、続いてる。
数日間、雨がやまない。
ひょっとしたら一週間ずっと?
二週間は嫌だなぁ。
ふりやまないと困ってしまう。
傘がしまえない。
長靴放置。
雨合羽はつねに待機状態。
雨具がないと困ります。
雨つづく。
まだ続く。
いつまで続くの?
いい加減うんざりしてしまうよ。
一日、二日、三日も続く。
一週間も続いたら、うつうつとしちゃう。
一か月も続いたら、ゆうつになっちゃうよね。
しとしとしと。
しとしとしと。
「まだやまないな」
「いつやむんだ」
「はやくやんでくれよ」
雨がやまない。
気分が晴れない。
太陽普段はいつもあるけれど。
姿をみないと、調子が出ない。
しとしとしと。
しとしとしと。
「いつ」
「いつまで」
「いつになったら」
皆は頭上を見上げてる。
しきりに空を気にしてる。
きっと多くの人が同じことを考えてる。
だって、雨の時期。
梅雨だから。
雨しかないけど、見上げてる。
どんよりした空、見上げてる。
分厚い雲の向こう。
そこに、太陽はあるのに。
って。
今日も明日も、明後日も。
雨が続くと言うのなら。
大人も子供も老人も、皆いっしょに見上げてる。
「いつやむのかな」
「まだかなあ」
そんな一年の中の、一つの時期の話。