大晦日無双〜1年に1回の異世界無双!煩悩パワーで魔王を倒す!〜
2021年 12月30日 23:00
俺は勇者だ。だが魔王を倒すために冒険しているわけではない。12月31日の大晦日のみ俺は"魔力"を得ることができる身体になることを数年前に知った。その魔力は凄まじく異世界にワープしたり火炎魔法を使ったりやりたい放題できるのだ。その力で魔王を倒してほしいという依頼が毎年くる、報酬もデカく日本円で300万程度になる。だから俺は1年に1度異世界を救うだけで生活出来る、俺の魔力量は凄まじくどんな魔王も一撃で粉砕してきた。今年も楽勝だろう。
2021年 12月31日 0:00
よし、時間だ。
ゾワゾワとした感覚が背中から全身に広がっていく。魔力が広がる感覚は独特で最初はビビったものだ...。
今年の依頼はえっと....ここか。
依頼内容を確認しワープ魔法で向かう。
ビュン!ポワッ...
15秒か...かなり時間がかかったな...。
「おい、来てやったぞ!魔王を倒しにな!」
おそらくこの"世界"の王様であるジジイに話しかける。
「おお...勇者よ。よくぞ来てくれた。魔王の居場所は...いや、お主にはもう"視"えているんでしたな。頼みますぞ。」
「ああ!一撃で倒してくる!金と食い物を用意して待ってな!!!」
ビュン!
「うむむ...欲に塗れた男だな...。」
「....」
...
ポワッ...
「ここが魔王城か、さて。」
ここは定番の火炎魔法にするか。俺は魔力を高め極大呪文"グリードファイア"を唱えた。
ゴオオオオオオオオオオオ!!!
魔王城が...燃えた。
こんなもんでいいか、魔王を探すとしよう。
2分後、全身爛れた魔王を発見した。
「グ...グゥ...ナンダ、オマエハ....」
「ぐははは!俺は勇者!魔王討伐の依頼を受けた!お前には死んでもらう!」
俺は魔王の心臓を引きちぎり握りつぶした。
「ガアアアアアアアアアアアア!!!」
魔王は死んだ。
「...."ヒーリング"」
「グァ...ナゼ?イキカエラグアアアアアアアアアアア!!!」
俺はもう一度魔王の心臓を潰した。この意味の無い"残虐"で俺は"感じる"のだ。
「ガハハ!気持ちがいいなあ!おらぁ!もう一度死ねや!ひゃははははははは!」
2021年 12月 31日 12:00
む、もうこんな時間か...腹が減ったな。王国に戻って食い物を頂くとするか。
ビュン!ポワッ...
「おい!帰ったぞ!食い物をよこせ!」
「勇者様..お帰りなさいませ....!もう魔王を倒されたのですね...!」
「当たり前だ!はやく食い物を持ってこい馬鹿野郎!」
雑用係が言葉を放つんじゃねえよ。イライラするぜ。
数分後、奴隷は日本でいう幕の内弁当のようなものを持ってきた。
「ケッ、味も幕の内弁当と変わらねえな!つまらねえ!」
......
すぅ....すぅ.....
「この勇者ようやく寝やがったぜ....」
「睡眠薬が効いたようだな....うるさいからさっさと眠らせて正解だったな。」
国王は笑った。
2021年 12月 31日 22:00
「ん....。」
俺は目覚めた....。何!?もうこんな時間だと!?早く帰らないと...その前に!金!金!
「おい国王!報酬の金を出せ!」
「まあまあ、魔王が討伐されて国はお祭り状態なんだ。もう少しゆっくりしていくといい。」
「いや!すぐに帰らないとダメなんだよ!」
俺は焦る、もう2時間しかこの世界に残れないからだ。
「うふん、勇者様。帰っちゃうの?」
な、なんだこのボインの姉ちゃんは...?
「この娘は魔王に家族を殺されてな...仇を討ってくれたお主にお礼がしたいようだ。」
なっなに!?....まあまだ2時間あるし大丈夫だろう。
「よ、よし!宿に行こう!」
むふふ....ボインの姉ちゃんとあんなことやこんなこと...
2021年 12月 31日 22:30
宿についた、さて...
俺は服を脱いだ。ボインの姉ちゃんの服を脱がしちゃうか!
「まって!私にまかせて♡」
な、なんだ..?
「目隠しした方が気持ちいいわよ♡」
む、むう....
俺は従ってしまう。
ガチャン!ガチャン!
「な、なに!?」
手足も拘束されてしまった!動けねえ....
「もうちょっと待っててね、すっごく気持ちよくしてあげるから。」
ぐぐ...早くしてくれ...!もう我慢できないんだよこっちは!
...
...
「あああああああああああ!!!!」
2022年 1月 1日 1:30
う、うおお...すごい体験をした....。
って、ああああああああああああああああ!!!もう"来年"になってんじゃねえか!ワープ!ワープ!やべえ!帰れねえ!
魔力がなくなった俺はもう二度と元いた世界に帰ることができなくなった。
あけまして、おめでとう。
俺は、泣きたいよ。
あっ、芸能人格〇けチェックの番組予約を忘れてた...アハハ泣