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05お姉ちゃんとは

「伊織ちゃんが心配する様な事じゃないのよ?ラウル魔法養成学校は魔法省が人材や費用、その他色んな物を提供しているの。あまり一般的には知られていないけど、魔法省が学校の設立にも携わっているのよ」



なるほどー。国立の学校だし、やっぱり政府と関係あるんだなー。



「だから政府の要人や、秘匿した方がいい能力者達を魔法省の権限で編入出来たりするの。名目上は特待生としてね」



うまくいったシステムだなー。

それで卒業生の優秀な人はそのまま魔法省で働いたりするのかもしれない。



「それでね?私個人としての繋がりなんだけど、私の姉がラウル魔法養成学校の学園長で、私もそこの卒業生なのよ」



…いきなりディープな関係が。



魔法省の親族が学園長?かなりすぶ&ずぶでは。



「あぁ、心配しいでね?私の親族だから編入出来るとか、そういうんじゃないの。入学した後でも色々と便宜が図れるでしょ?って意味よ」



な、なんだそういう意味か。

なんか先生と2人で勝手にちょっと怖い想像してた。


確かに心強い。



「入学するには生徒の素養、スキル5割、希少魔法、属性持ち4割、総魔力量1割くらいの割合で見られるのよ。これは絶対。どれだけ勉強出来てもお金を積まれても、素養が無ければ入学出来ない。根底的に一般の学校とは違うのよ」



「そ、それじゃあスキルも魔法も使えない私は…」



「大丈夫。総魔力量の部分でそれを補って余りある素養があるから。入学審査に関しては問題なしね」



「そ、そうなんですね」



「確認されているなかで、世界一の総魔力量だからね。当然ね」



自分の胸にそっと手を当てる。

この中にそんな大袈裟なものがあるのか。

まだ実感はない。



「それでね?あの…これは提案なのだけれど?」



どうしたんだろう?堂々として、大人の表情がデフォルトの香奈さんが、すこし頬を赤らめて俯く。


するとばっと顔を上げて、こちらをまっすぐ見つめる。

ドキッ!


「私が孤児院から引き取るわ。私の娘にならない?」


なんですってー。



「よ、養子ということですか?」


「型式状はね?でも、私の事はお姉ちゃんみたいに思って欲しいかな?」



なんだろ?今日1番驚く事を言われた気がする。

香奈さんの表情にはまるで冗談を言っている雰囲気はない。


「…説明をお願い出来ますか?」


ずっと黙って聞いていた先生が口をひらく。



「いくつか理由はあります。まずは根強く残るスキル至上主義の偏見、学校に通う生徒にもそれは色濃く残っています。小、中、高と通っている子も居ます。考え方が偏るのも仕方ありません。まだ、世の中はスキルや魔法だけで人の価値を決めてしまう考えが強いです。学校はその縮図の様なものですね」


長らく、そうだったのだ。

実際強力なスキルにはほとんど魔力を使わずに行使できるものもある。


すぐに世の中の考えなんて変わりはしない。



「そんな環境に総魔力量のみで特待生になった、孤児院育ちの伊織ちゃんが編入する。悲しいけど、なにが起こるか想像出来ますよね?」



仲間外れ、いじめ、暗い単語が頭を占める。



「でも学園長の親族である、私の娘なら、簡単には手を出せないわ。私の部屋は学校から近いし、伊織ちゃんの変化にもすぐに気付いてあげれる」



「…なるほど。環境としては申し分ないですね」



「それに、伊織ちゃんなら大丈夫だと思います。最初さえ乗り切れば、皆んな伊織ちゃんの良さに気づくでしょう」



「…ふふ、香奈さんはあって間もないこの子を随分信用してくれるのですね」



「た、確かに初対面の私に養子になろうなんて言ってくれて…」


「ふふ、理由はね、二つあるわ」



二つもあるのかー。


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