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動物園的に見世物としても扱うが卵と肉を得るためにも品川でダチョウの飼育を試みてみるか

 さて、品川では吉原よりも新鮮な魚介類を得られることで料理に関しての評判は高いし美人楼も開設したので女性客も増えてきたが、吉原温泉や運動公園、室内遊技場のような歓楽施設はまだないので、新たになにか目玉になるものがほしいところだ。


「吉原と同じ花鳥茶屋のようなものを作るにしても見せ物になる鳥が同じじゃ客の取り合いになっちまうしな……孔雀とかヒクイドリじゃない日本じゃ珍しい鳥っていえば……ダチョウでも買ってみるか。


 ダチョウは現存する鳥ではもっとも巨大な鳥で飛べない代わりに足が速く、チーターと同じ程度の速度で一時間ほど走れるらしい。


 オスの成鳥は体高230センチメートル、体重135キログラムを超え、うまくやればその背中に乗って走らせることもできる。


 ただし二本脚のダチョウに乗るのは馬や牛、象などに比べて比較にならないほど難しいのだが、むしろ日本の武士などはこれを乗りこなしてこそ一人前とかやりそうだけど。


 ダチョウは生きた化石と言われるほど古いタイプの鳥で頭部は小さく、脳みそが片方の目玉よりも軽いくらいで、あんまり頭は良くない代わりに免疫力や治癒力が強く、病気に殆どならない上にケガをしてもすぐに傷が治ってしまうし、さらに寿命は平均で50年ほどで80歳近く生きる場合もあるが、ダチョウの場合狭い場所だとストレスが貯まるためか野生のほうが寿命が長いことが多いらしい。


 食性は基本的に草食で草や木の葉、枝、木の実、果実などの植物を中心に場合によっては昆虫なども食べるようで、鳩と同じように飲み込んだ石を胃石としそれを使って食べたものをすり潰すことに利用する。


 基本的に性格はおとなしくて人懐っこく、繁殖期以外は人に攻撃することはあまりないが、好奇心が強く、特に光り物が大好きでそれをつついたり飲み込んだりすることは結構あるらしい。


 ダチョウは声帯がないため鳴けないのでうるさくもなく、かつてはアラビア半島にも生息していたくらいなので暑さ寒さにも比較的強い、もっとも流石に雛には暖房施設が必要だが。


 そしてその肉はあまりない代わりにほとんどがやわらかくて美味なもも肉で食肉としてもてはやされ、卵も大きいが味はいまいちらしいけど、1羽のメスが10~40もの卵を産むなど多産であり、繁殖力もかなり高い、肉食獣がうようよしているアフリカで人間にも度々狩られながらも絶滅しなかったのはそれも理由だ。


 さらに羽根の断熱性はとても高く、オーストリッチのようにその革も利用できるし、一部では乗用としても利用されたらしい。


 そして睫毛が長くてなんとなく愛嬌があるその顔と人を恐れずに近づいてくるため、愛らしさや滑稽さにより動物園やダチョウ牧場でも人気があった。


 オランダの交易商人の間では17世紀頃にはダチョウの飼育が活発に行われ、その後20世紀に至るまで金・ダイアモンド・羊毛などと並んでダチョウの羽根は南アフリカの主要貿易品となっていたくらいだ。


「出島で手に入るかな?」


 俺は早速出島に行ってダチョウを買えるか聞いてみた。


「ああ、この島に移ってからはダチョウも飼ってるから売れるぞ」


「そいつは助かる。

 できれば雛があるといいんだが」


「ああ、大丈夫だぜ。

 最低雄1羽と雌2羽で買うべきだがどうする?」


「じゃあ雄3羽と雌6羽にしてくれ」


「ああ、わかった」


 ダチョウの雛はかなり小さくて可愛い。


 しかも好奇心が旺盛で人間が来ると近づいてきたりもする。


 品川は吉原よりもまだ民家も多くないのでダチョウ牧場を作るには最適で上部で高めの木の柵にかこまれた広い庭と温かいエさ小屋を作ってやると自由気ままに走り回ったリ水を飲んだりしている。


「かわいー」


 とダチョウの雛の頭をなでたり、


「ほら水だよ」


 と皿に入れた水を飲ませたりしている子供があるきだすと雛たちがついて回ったりしているがみんな楽しそうだ。


「こいつはいいな、あんまり増えすぎても困るから、ある程度増えたらしめないと駄目だろうけどな」


 繁殖力が強くて病気や怪我にも強く、寿命が長いということはなにもしなければめちゃくちゃ増えるってことだからな。

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