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アメリカで猫と暮らす  作者: 真白タミィ
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第6話 心も体も癒やすドクターニャンズ

 猫と獣医の話をいくつか書いたけれど、にゃんここそ最高の医者なのだ。


 ある日私は膀胱炎になった。すぐに医者に行き薬をもらってきた。 腎臓にも炎症が広がっているらしく、かなり痛みがあった。


 安静にしていようとベッドに横になると、元不良の茶色の毛のドクターがストンと飛び乗ってきた。チャチャはよく一緒に寝る。


 いつもは枕を半分こして顔の横で寝る。背中を私のほっぺに押し付けてくる。 せっかく塗ったお高いクリームに猫の毛が~。痒い~と言いつつ寝るのが日課だが、この日は様子が違った。


 普段ほとんどしないのに、私の体の上に直接のぼってきた。そしてすごく真剣な顔で膀胱をピンポイントでフミフミしだしたのだ。


 「ぐわああああ、そこ、膀胱~!チャチャ~!!い、いたい~」さっき病院で薬もらったばかり。重みと痛みで最初は悶絶した。


 しかし膀胱と腎臓の上を延々踏んでいる。降りては向きを変えて職人のような手つき(前足つき?)で、ずっと踏んでいる。


 それにしても不思議だった。別に痛いからと患部を押さえたりしていないのに、すぐにピンポイントで踏み出したのだった。なぜ(ここが悪い)とわかったのだろうか?


 最初は痛かったけれど、肉球の暖かさでなんとも言えず気持ちよくなってきた。


 チャチャこそ名医だった。 


 その頃インターネットで読んだ話がある。ペットの猫があまりにもしつこく胸を引っ掻いたり、押してくるので変だと思い医者に行くと、癌が発見されたというものだ。 犬も癌を嗅ぎ分ける能力があるという。


 動物には不思議な力があり、私達を癒やしたり、治したりしてくれる。


 そう、心を癒やす精神科医でもある。


 LAに住んでいた時、息子は高校生であった。なにかで泣いていた息子のところへチャチャは走っていき、脇の間から頭を入れて、腕をポンポン叩き、顔を見上げて「どうしたの?」というように心配するポーズを繰り返す。 あまりにも感動した私は写真を撮りまくった。(お母さん、息子の気持は?)


 普段ワイルドなのだが、今でも誰かがシュンとしていると追いかけてきて世話を焼く人情派のチャチャなのであった。


 体の痛みも心の痛みも治す名ドクターのチャチャ。 本当にありがとう。夜、顔に猫の毛がつくくらいは我慢しよう。 


 しかーしドクターは夜中に目が覚めると遊びだすのであった。サイドテーブルに乗っているランプ。 ワンタッチでオンオフできるものだが、ある日これに気がついてしまったチャチャは夜中に遊びだしたのだった。


 真夜中にパッパッとつく電気。 ぎょっとして起きたら犯人はチャチャだった。


 パッパッ、パッパッ。 オンオフ、オンオフ。 


 やめてええ。それに合わせてコタローのミラードラムが始まる。 これは大きなミラーや冷蔵庫など自分の姿が映るものを延々ひっかく遊び(?)引っかくというかリズミカルに叩くようにする。


 パッパッ!ストロボライトに合わせてタタン、カッカ、タタン、カッカ。


  ……にゃんこ先生、睡眠不足も健康に悪いの。やめてください。



挿絵(By みてみん)

Dr チャチャ回診中でございます(笑)

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