表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/47

35.魔王の位置

 俺には、初めて見る敵に対応できる、応用力がついた。

 実戦訓練を積むに従って、ほたる、涼子、二人のサーチ能力も向上していた。


 準備は整った。


 今日は、とうとう、魔王の位置を特定しようと二人が挑戦している。


 目を閉じて集中する二人。

 俺はポーティに小声で訊ねた。


「見つかるかな?」

「たぶん」

「そうか……。遠いかな?」

「わかんない」

「そもそも、俺を追ってこの世界に来たんだ。そんなに離れているとは思えないが――」


 そう、そこまで遠くではないはず。だが、確かとは言えない。ポーティの話によると、初めは俺を追ってきた魔王も、この世界の魅力に取り憑かれ、俺のことなんか興味を失ったらしい。

 奴がいるのが、もし、外国だったりしたらどうしよう。パスポートを持っていない俺には、追跡の手立てがない。その場合、戦わなくても済むわけだが……。くそ、一体俺はどっちを望んでいるんだ。


「どうだ?」


 ほたるが手をあげ、指し示す。


「この方向じゃないかしら……ほたるちゃんもそう思う?」

「うん、きっとそうね」

「そうだわ。あっちにすごく大きな魔力がある」

「そっちで決まりみたいね」


 ポーティが言う。


「この方向に、300キロ以上?」


 涼子がそう言うと、


「そうね。400――いや、500かも」


 ほたるも同意した。どうやら間違いなさそうだ。


「この方角へ4、500キロ……一応日本か」


 日本。奴は日本にいる。覚悟を決めるしかないのか。

 だが、どうやら本州をずいぶんと北上した位置らしい。


「電車移動だな。泊まりになるかも」


 俺は言った。


「行くとしたら、休みの日か」

「次の休みに出発しましょう」


 ポーティが言った。


「本当に行くのか?」

「当然でしょ」


 俺はまだ気乗りしなかった。当然だろう、とてつもなく大きな魔力を持つ魔王と戦おうというのだから。

 だが、前にも俺は命がけで戦ったことがあるじゃないか。自分にそう言い聞かせる。


 異世界で、ポーティとともに、魔王(もどき)に戦いを挑んだ。あのときたしかに、俺は一度覚悟を決めた。


 それでも、やはり、いざとなると怖気づく自分がいた。今度の敵は、もどきじゃない。本物の魔王だ。

 その魔王と命を賭して戦う。そんな覚悟、一介の高校生に、そう簡単にできるはずもなかった。



 だが、それからまもなく、もっと深刻な問題が起きたのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お読みいただきありがとうございます。 よろしければ、こちらもお願い致します。
JK転生物語 ~死んだらネコと合体してた~
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ