怪物との一戦。<前>
遅くなりました!ゆっくりとお楽しみにください!
「な、なんでお前がこんなところに…?」
突然現れたレンを目の前にして、俺は倒れ込んだままそう言った。
「うーん……ソルジャーだから……かしら?」
「理由になってねえよ!」
俺はこんな状況にも関わらず、彼女のボケに突っ込む余裕があった。
恐らくだが、一人よりも二人という心理が心の余裕を生み出しているのだろうと、この時は思っていた。
そういう理由で心に余裕があった俺は、彼女の姿を見てこう言った。
「……ところで、お前。そんな格好でおまけに、腰に
剣まで差した状態で良く通報されなかったな…」
と。 彼女の服装は、言ってみれば「騎士服」と言える黄色を主体としたローブの様なものを身に纏い、腰にはどうみても「剣」のような物を差しているという
THE不審者のような風貌をしていた。
「あなたにはこの剣が見えるのね。……やっぱり私の目に狂いはなかったわ」
何故かレンの服について話をしようとしたのだが、急に俺の話へと無理矢理路線変更したことに、少しばかりの戸惑いを覚えた。
「って今、なんて言おうと……」
――グルルル…―――
「 話は後!」
俺は、レンが言おうとしていたことが気になったため、それについて問おうと思った瞬間、先程吹き飛ばされた怪物が突然立ち上がり、こちらを睨み付けてきたため、レンは一端話を終わらせた。
「後ろに下がって!」
レンはそう言うと、倒れている俺を守るように前に立ち、腰に差していた、刀よりも刃の部分が太めの剣を握りしめ、怪物へと向けた。
そんな状況に俺は、危険を察知したのか腰が抜けて立てない体を引きずり、後ろへと下がった。
「ジャま………すルな…」
怪物は食事の邪魔をされたせいか、酷く苛立っているのが俺の目にもはっきりと分かった。
「話せるって事はあなた。もしかして…」
「グギャア!!」
何かを言おうとした、レンを妨害するように怪物は、翼のような腕から生えた鋭い爪を出し、レンに向かって飛びかかってきた。
「たぁ!!」
―――ズバッ!!―――
だが、レンはそれに驚くことなく剣を縦に叩きつけ、怪物を切り裂いた。
怪物はそれに怯んだのか、後ろへと退いた。
「逃がさないわよ!」
レンはそこがチャンスと捉えたのか、剣を構え追撃を開始した。
(すげえ、押してる。………でも?)
倒れたままレンの快進撃を見ていた俺は、それに感心すると同時に少しの違和感を感じていることに気付いた。
先程から、レンが押しているように見えるのだが、どこか怪物がわざとらしく後ろに行っているように見えたのだ。
(何かがおかしい。…何かを狙って…?)
俺は、心のなかで考え、見ると、レンと俺との間が10mほど空いたところで突然、怪物が動き始めた。
押されっぱなしだった怪物がレンの元から離れるように飛び、空中で目線を無防備となった俺に切り替えたのだ。
その怪物の様子はどこか得意気に見えた。
後半へ続く(キリッ