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神ノ僕タチ  作者: ghost
3/20

変化の兆し

誤字脱字等ありました感想にてお伝え下さい。それではどうぞ!。

「……うーん…」


ある日のこと。俺はいつも通りカーテンから差し込んできた木漏れ日を顔にあびて目が覚めた。


枕元にあるデジタル時計に目をやると07:05。やはり代替7時頃に起きるのが習慣となっているようだ。


(………ん?)


いつもの俺ならばここで二度寝を始めるところだが、この日は違った。


それは何故か?。一言で表すなら簡単な事だった。



'いつもならば聞こえてくる母親の催促が聞こえてこないからだ。'


人間というものは、日常で行われてる事が突然、行われなくなってしまうと、強い不安と違和感に感じてしまう。


それが原因であるのか俺は、二度寝したいという気持ちよりも、何故母親の声が聞こえてこないのか、という疑問の気持ちの方が強くなってしまい、その結果二度寝する気になどならなかったのだ。


そんな心境があったからか、起きたばかりであり尚且つ時間にも余裕があるにも関わらず、急いで制服に着替え、階段を駆け下りてリビングへと向かった。




いつもなら開けた瞬間に日常の光景が広がるリビングも、今日に限っては全く別のものになってしまっていた。


いつもならばリビングを忙しそうに駆け回っている母親も、今日はテレビに釘付けになっているのだ。


そして、父親もいつもならばのほほんとした表情でテレビを見ているはずだが、今日は全くもって正反対で、深刻そうな表情をテレビに向けていたのだ。


「いったいどうしたんだ?」


「「…………」」


俺が二人に話しかけても、テレビの内容に夢中なのか、返事を返さず、じっとテレビを観ていた。


(……いったい何を観ているんだ?)


気になった俺は、テレビの音声へと意識を集中させると、ニュース番組をやっているのか一人のニュースキャスターがゆっくりと話し始めた。


「…先程のニュースを繰り返しお伝えします。昨夜8時頃、歩いていた歩行者が何者かに注射器のような物で刺され、毒を注入されるという事件が立て続けに起こりました。警察の調査によりますと、この事件の被害者は8人にも上り、そのうちの6人が意識不明の重体です。また、軽傷だったお二人に話を聞いたところ、'獣のような匂いがした'、'足音もなく忍び寄られた'、'狂気じみた笑いを耳にしたが顔は見ていない'等、犯人の顔や特徴はわかっておりません。また、近くの丘では小さなクレーターのような穴が発見されるという事があり、警察はこれらに何か関連がないか調べております。それでは、続いての……」


俺はそのニュースを聞き、聞いているだけではただの通り魔事件であり、日常を崩してまで見るニュースなのかと疑問に思った。


「なあ、どうしたんだ?」


今度は母親達の視界に入るよう動き、再び声をかけた。


「ッ!?いつからそこにいたの!?」


俺に気づいた母親は、まるで何か秘密を見られた時のような反応で俺を問いただした。


「いや、少し前だけど…」


そんな態度の母親に、俺は少し戸惑いながらそう答えた。


「丈、素性のわからない通り魔が出歩いているんだ。今日は、気を付けて帰ってくるんだぞ」


父親は、いつも俺に説教をするときとは少し違った様子でそう言った。


「わかってるよ」


そのくらい分かっていることだ、と態度でも分かるように俺は少し静かな声でそう答えた。


「そうだ。それよりご飯とお弁当もう出来てるからご飯食べたら忘れないようにお弁当を持っていくのよ」


いつものせわしない様子で母親はキッチンにある食パンを取りに行きながらそう言った。


「今日はめんどくさいから食いながら学校に行くよ」


母親が持ってきた弁当を近くにあったバッグにしまい、それを背負う。


バッグを背負い終わると俺は、母親が持っていた皿に盛り付けてあるパンを口に運ぶと、後ろを振り返り、リビングの出入り口であるドアへと歩いていき手を掛けた。


「いっふぇきまふ(いってきます)」


パンをくわえながらだったためか、少し変な言葉になってしまったが、俺は日常の挨拶を済ませ、そそくさと学校へと向かった。


「……なあ、もしかしてさっきの通り魔の事件と近くの丘のクレーターって…」


「……ええ、たぶんね」


そのせいか、俺はこの二人の会話を耳にすることは無かった。




ご視聴ありがとうございました!次回もお楽しみくださいませ!

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