4-4 そういう魔術がある
今日は二話更新したよ。こっちが後の方。間違えないようにね。
†††4-4
「はあー。こっちもでっかい門だなあ」
街の入り口の門とは別に中の城の門をくぐって、その巨大さにジョンは感嘆する。
「この城は二重の城壁、二重の門に守られているのよ」
ひたすらに感心する少年に少女はなぜか自慢げに説明する。
「そういえば俺って城の中を自由に歩けたけど大丈夫なのか、防犯とか」
「ああ。それなら問題ないわ。目印があるから」
そう言って少女は少年の胸を指さした。しかし、少年にはそこに何かがあるようには見えなかった。
「何もないけど・・・・・・?」
<無いんじゃないよ、君に見えないだけさ>
黒猫が少女の帽子のつばの上から発言した。
「マテリアルっていう、魔法の一種みたいなものよ」
「マテリアル・・・・・・?」
「そのうちわかるわ。・・・・・・さてと、あなたはどうするの?」
城を覆う城壁の外の広場で少女は立ち止まり、少年に尋ねた。
「どうする、とは?」
「・・・・・・あたしと一緒にレジスタンスに行くかってこと」
「行くさ。そのために来たんだろ、ここまで」
そうね、と言って少女は少年に背を向け杖を振り上げた。
「じゃあ、行きましょうか」
†††
毎日更新できればいいよね。