1-14 VS女魔術師②
†††1-14
「言ってねえよ・・・・・・!」
まあ、格好から想像はついたけどな。
俺はふらりと立ち上がろうとするが少女が更に腹に一撃を食らわせる。
手に杖を持っている。それで殴ったのか。ただの木の棒ではあるがかなり痛い。木の棒の堅さをちょっとなめてた。
「・・・・・・!」
俺は杖にしがみついた。少女がグッと引いて俺の手をふりほどこうとするが俺も離さない。むしろ俺の方が力は強いので杖を奪えそうだった。
杖を奪ってしまえばこっちのもんだ、とぐいっと引っ張った。
するとあろうことか少女は棒を通して押してきた。
俺はバランスを崩し、後ろに倒れそうになった。
少女はそれで攻めの手をゆるめることなく、棒を妙な具合に動かして、俺を押さえつけた。なんとなく、これが武術ってやつか、と思った。
しかし、押さえつけられてはいたが、少女はまだ未熟だったようで力ずくで起きあがれそうだった。
ぐっぐっぐっ、と背に力を込めて起きあがっていく。もう少しで完全に押し返せる体勢になる、というところでフッと手応えが消えた。
また押さえ込まれるのか、と身構えたがさっきまでいたところに少女はいなかった。
後ろも確認したが見えない。
相手の姿がいきなり消えてしまった。
俺はその不気味さに辺りを見回す。
独り、路地に取り残された格好で呆然としていると、いきなり視界に星が飛んだ。
地面に倒れ込み、しばらくして後頭部を殴られた、と気づいた。
「な、なにぃ・・・・・・!」
次の声を聞かずとも犯人は明らかだった。
「だから甘いってのよ」
地面に這いつくばっている俺を魔女が上から見下ろして嘲るように笑った。
†††