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3-41 シザータウン
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「じゃあねー♪」
そう言って赤服への別れの挨拶を終えたレインが『門』を閉じ、こちらを振り返った。
「あらあら・・・・・・」
そこには冷や汗をかいて薄ら笑いを浮かべる私がいた。
「お、お嬢様・・・・・・」
ついでに私の両脇に立ち、剣を首筋にぴったりと当てている二人の兵士もいる。
ここは・・・・・・隣町のシザータウンだ。
町の入り口の門構えに見覚えがあるし、「ようこそシザータウンへ!」と書いてある。
割と大きな町で門兵もいれば軍隊も持っている。国のものと比べればちゃちなものだが、一つの町の規模としては驚異だ。
さっきの町、クロックタウンでも警備兵はここから雇っている。
周辺で最も強い町、と言えるだろう。
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