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詰みゲー!  作者: 甲斐柄ほたて
第三章 狂った歯車は暴走を始める
78/141

3-40 後回し

†††3-40


「・・・・・・」

ガン、と赤服は地面に拳を叩きつけた。

地面に大きくヒビが入り、拳の形に陥没する。

「あぁ、逃げられちゃったのかぁ」

間の抜けた声を出して黒服が赤服に歩み寄る。

「・・・・・・申し訳ありません。取り逃がしてしまいました」

赤服は黒服にこうべを垂れた。

いいよいいよ、と黒服は笑って手を振る。

「そもそも、彼を殺せ、なんて僕は言ってないしね」

「そ、その・・・・・・」

赤服は何事かを言おうとして躊躇した。

その動揺を黒服は黙って見ていた。

「・・・・・・奴は一人ではありませんでした。取り逃がしたのはもう一人の能力のせいです」

「おや・・・・・・?君の油断のせいじゃなかったの?」

「いえ、その通りなのですが・・・・・・」

その時、黒服は赤服の『障壁』の損傷に気づいた。

「・・・・・・それは誰が?」

「これ、ですか?これはそのもう一人の小娘に・・・・・・」

「へえ・・・・・・」

黒服は顎に手を当ててなにやら考えているようだった。

そのまま広場に戻ろうとする黒服に、赤服は問いかけた。

「あの、連中はどうしましょう・・・・・・?」

「そうだね・・・・・・。まあ、今はやることがあるからね」

黒服は歩みを止め、振り返って少し笑った。

「その小娘は後回しさ」


†††

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