表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
詰みゲー!  作者: 甲斐柄ほたて
第三章 狂った歯車は暴走を始める
62/141

3-23 狂気の源流

†††3-23


時計塔に着いた。ここに来るまでやはり町の人には出会わなかった。

しかし、ここにきてようやく人間の形をしたものに出くわすことができた。

それが幸か不幸かは別として。


時計塔の前の広場の中心には大木が鎮座している。さっきまでお嬢様と魔術の特訓をしていた丘の木よりも大きな木だ。

すっくと伸びたその幹はその大きさと比べても頼もしく、幹から伸びる枝、葉は晴れの日は強い日差しを遮り、雨の日は雨露をしのいでくれる。

それは時計塔にも並ぶ町のもう一つのシンボルともいえる大切な木であった。

しかし今、その木は無惨にも中腹辺りで真っ二つに折られてしまっている。爆発した時計塔の残骸をもろに浴びたことが周囲の瓦礫から見て取れた。ひしゃげた長針が代わりに折れた木に突き刺さっていた。

そして変わり果ててしまった広場の真ん中、折れた大木の前、奇跡的に残った一つのベンチにそいつは腰掛けていた。


「やあ」

ベンチに座っていた男はこちらに気づくとやや疲れた様子で手を挙げた。


†††3-24


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ