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詰みゲー!  作者: 甲斐柄ほたて
第三章 狂った歯車は暴走を始める
56/141

3-16 杞憂

†††3-16


「何だ?」

お嬢様が不思議そうな顔をしている。

「私からも謝らなければならないことがあります。・・・・・・今日の特訓については内容も最後の言葉も酷でした。申し訳ありません」

「うむ。気にせずともよい」

「それともう一点・・・・・・」

「まだ何かあるのか?」

お嬢様の眉が上がる。

「・・・・・・実は旦那様は明日、急遽会議に出席なさらなければならなくなりました。そのため、」

「もうよい、わかった」

お嬢様は私の言葉を遮った。

「お父様は明日はわたしと過ごせなくなったのであろう?」

「は、はい。その通りです」

私は心底驚いた。前回を見る限り、旦那様に関してのお嬢様の暴走ぶりはすさまじかった。

最初に学校へ行こうとしたのも、元はと言えばお嬢様の暴走を危惧しての配慮だ。

それが今回はまるで子猫のように大人しい。

私の考えは全て杞憂だった、ということか。


「・・・・・・明日は時間ができてしまったな。というわけで明日も引き続きよろしく頼むぞ、オーレン。魔術の稽古だ」

お嬢様は弱音を吐くこともなく、涙を流すこともなく、笑みさえ浮かべて、そう言ったのだった。


†††

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