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詰みゲー!  作者: 甲斐柄ほたて
第三章 狂った歯車は暴走を始める
48/141

3-9 学校は?

†††3-9


「遅いぞ」

「すみません」

私は馬車に乗り込んでお嬢様の不機嫌そうな顔に直面した。

馬車は屋敷のものだ。御者も雇っている。

学校は近くにあり、お嬢様は馬車が嫌いなため、通学は徒歩である。

しかし、今回の目的地は遠いので馬車を使うことにしたのだ。

「出してくれ」

私が御者に声をかけると馬車が動き出した。

お嬢様は馬車特有のがたがたとした揺れが気に入らないそうだ。


目的地は町の外の割と大きな木だ。そこは町と町の間をつなぐ道の途中にあるので馬車で行けるし、人もほとんどいない。馬車も日に二回程度しか通らない。

そこへ行く準備のために私とお嬢様は一度屋敷へ戻っていたのだ。

ふとお嬢様がつぶやく。

「ニーナも来ればよかったのにな・・・・・・」

「おや、お嬢様。ニーナが気に入りましたか?」

「うむ。あいつはなかなかに面白いやつだ。実にからかい甲斐がある」

お嬢様はにやにやと笑みを浮かべていた。

「・・・・・・程々にしてやってくださいね」

「それにしてもどうしてわざわざそんな遠くまで行くのだ?」

お嬢様は笑顔を不思議そうな顔に変えた。

「魔術の練習なら絶対に静かな場所がいいです。集中力が必要ですからね」

「そうなのか」

「そうです」

「ところで」

お嬢様は少し声色を変えて尋ねた。

「お前、魔術を使えるのよね?」


†††

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