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3-5 彼もホントはいい奴
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私が今日どうしてもお嬢様を学校へと行かせたかったのには理由がある。あまり褒められたものではないが。
私は旦那様に、「被害が最小限になるようにお嬢様に明日のことを伝える」という大命を頂戴している。
そのため、私はお嬢様に、旦那様は明日は会議にいかなければならず、お嬢様と遊ぶことはできなくなった、という旨を伝えなければならない。
先述の通り、お嬢様にお屋敷の中でそのことをお伝えするのはリスクが高すぎる。暴れられる可能性が高いからだ。
というわけで、私はお嬢様を学校へと誘導し、そこでお伝えしようと考えていたのだ。
それが正しかったのかはわからないが。
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