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2-18 自由すぎる大魔術師
†††2-18
「両方に加わると?国軍とレジスタンスに?」
「はい」
うーん、とレインは思案顔で歩きだした。
レインがうろうろと歩き回って何やら考えている間にちら、とミリアに目をやった。
ほとんど無意識でどうして目をやったのかはわからない。
ただ、そのときのミリアは下唇をかんで悔しそう、というよりも何かもっと不快なものを感じているようだった。
ほどなくしてレインはぴたっと止まり、
「ま、いっか」
と言って俺を指さした。
「汝、サッキー・ジョンを我らが国軍に加える!」
「う、うええぇぇ・・・・・・?は、はい、わかりました・・・・・・」
いきなり厳めしく言われても気分乗らないし、名前間違えてるし。
俺の返事が「うえー?」だったのも無理はないだろ?
「あ、あとでハンコ押してね」
†††