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2-15 意外と有名
†††2-15
「魔術について何を知っていますか?」
「・・・・・・何も。ただ、瞬間移動する魔術があることは知ってる」
「何ですか、その極端な知識は・・・・・・。まあ、それであなたがどうやって昨日の今日でここまで来れたのかはわかりました。瞬間移動ですね」
「そうだ」
「その瞬間移動の魔術師はミリア・ワッフルワインですか?」
「ミリアを知ってるのか?」
「やはりワッフルワインですか・・・・・・。瞬間移動と言えば、まず彼女ですからね」
「あいつ有名なんだ・・・・・・」
「彼女の美貌と瞬間移動ですからね。有名ですよ。ひょっとしてあなたも引っかかった口ですか?」
「引っかかったって・・・・・・。確かにかわいいけれども」
「あ!恋ですか?恋ですか?」
「違うよ。いいのか?属性の話は」
「いいですよ。別に。仕事よりも私はコイバナを優先させます」
「ろくでもねえな、アンタ」
「で、好きなんですか?どーなんですか?」
そのとき、俺の隣の空間に穴があいた。何のことかは察しがつくだろう。
奴が来る!
†††