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詰みゲー!  作者: 甲斐柄ほたて
第二章 不断なる少年は勇者となる
26/141

2-10 小石、現る 

†††2-10


「さー入るわよー」

キティを肩に乗せてミリアが城壁から出ている橋に向かって、てけてけと歩き出した。橋は深く幅の広い堀をまたいでかかっている。堀は全て見ることはできないが城壁をぐるりと囲んでいるようだ。

橋を渡るときにのぞき込むと堀には川が流れていた。流れは結構速い。

「落ちちゃダメよ」

「あ、ああ・・・・・・」

<う、うん・・・・・・>

俺とキティはそろって似たような返事をした。


城門の中は人々がにぎやかに歩き回っている。買い物、仕事、ナンパ、・・・・・・目的は様々でとても滅びかけの世界とは思えないほどに活気がある。

門をくぐり抜けるとミリアはくるりと華麗に振り返り、言った。

「さて!じゃ、あたしは一度レジスタンスの本部に行くわ」

「え?」

「キティ、ジョンのこと見といてね。迷子になるといけないから」

<ラジャー!>

キティはミリアの肩から俺の肩へと器用に乗り移った。ちょっとすごい。

いやいやそうじゃなくて。

「俺も付いていけばいいだろ。なんでわざわざ別行動を・・・・・・」

「怖いの?」

「怖くねーよ!・・・・・・いや、やっぱちょっと怖いかも」

「あんたをいきなり本部に連れていくの、正直面倒なのよね」

「面倒だから置いていくのかよ!?」

「まあ、じきに迎えに行くからその辺ぶらついててよ」

<よろしくね!ジョン!>

「ショウタだ!」


かくして俺とキティだけで都をぶらつくこととなった。

「さすがに活気あるなー」

<都だしねー>

「武器とか売ってないな、食いモンとか服ばっかりだ」

<武器って・・・・・・。そんな危ないものその辺に売ってないよ>

「そりゃそうか」

<あ!見てよ、あの娘かわいい!>

「何!どこだ!?」

そんな感じで俺たちがぶらぶら、ぶらぶら、ぶらぶら・・・・・・しているとさすがに飽きてきた。というか腹が減った。

「お前金ある?」

<ないよ。猫にお金なんか期待しないでよ>

「弱ったな・・・・・・。金がないから飯も食えないぞ・・・・・・」


はあああぁぁぁ・・・・・・とキティと二人、空腹にため息をついて、とぼとぼと歩いていると、

「きゃっ」


なんか当たった。


†††


†††

今日のおまけコーナー!

「さすがに活気あるなー」

「武器とか売ってないな、食いモンとか服ばっかりだ」

「そりゃそうか」

「何!どこだ!?」


・・・・・・町人たちから奇異の視線を送られるジョン。

まあ、猫に話しかけてればね。


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