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詰みゲー!  作者: 甲斐柄ほたて
第二章 不断なる少年は勇者となる
18/141

2-2 半年前の重い話

†††2-2


「まず俺はこの世界の人間じゃない」

ミリアとキティは目をまん丸くして互いに顔を見合わせた。

「今朝、俺は元いた世界からこの世界へとなぜかやってきた。最初は夢だと思ってたんだが・・・・・・」

俺はミリアとキティの顔をよく見ていった。

「多分違うんだろうな」

「・・・・・・ここは夢の世界じゃないわよ。現実の世界」

<うん・・・・・・>

「・・・・・・本当に夢だったらよかったんだろうけどね」

キティはうなずき、ミリアはちょっと下を見てぼそりとそう言った。

しかし、すぐにミリアは顔を上げた。

「この世界に来たきっかけは?どうやって来たの?」

「わからない。雪山を歩いてたんだ。そしたらいつの間にかこっちに来てたんだ。だから、どうやって来たのかは全然わからない」

<雪山を?あの格好でかい?>

黒猫キティが聞く。さっきまでの俺の半袖短パンのことだろう。今はミリアに勝った報酬で買ったマントを羽織っているが。

「そうだ。俺は・・・・・・あの山を死ぬために登っていたんだ」

再びミリアとキティは絶句し、ミリアは眉をつり上げやや強い口調で問いただした。

「・・・・・・どうして?」

そう聞いてくるミリアの目を俺は見ることができなかった。

答えが無い訳じゃない、だが見ることができなかった。


「・・・・・・知りたいのか?」

「ええ」

「・・・・・・長くなるぜ?」

答えはあるのだが、それを説明するには少し時間を逆上らなければならない。

ミリアとキティがこくりとうなずいたのを見て俺は話し始めた。

「あれは半年前のことだ」


†††

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