4-25 父の話
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クラリスの部屋では、ベンとクラリスが話し合っている真っ最中であった。
「せやなあ・・・・・・。アンタとミリアちゃんが実の兄妹やないってことは
わかったわ。じゃあ、アンタがあの子の父親に頼まれたっちゅうのは何や?」
クラリスが目の前で立ったままのベンに質問をする。
「私の父には、ミリアを養子とし、ミリアが大人になるまで面倒をみること。私には兄としてミリアを守ること。特に男については必死で頼まれましたね。『男には気をつけてくれ!俺のかわいいミリアに悪い虫が付かんようにな!』って言ってました」
「・・・・・・確認やけど、それ今際の際の話やんなあ?」
「いえ。亡くなる三日前です」
「・・・・・・まあええわ。で?」
「で・・・・・・とは?」
「アンタとしてはジョンがミリアとくっつくのは反対なんか?」
「ええまあ。私は伯父に恩義がありますから。頼みを無碍にはできません」
「せやったら、ウチと協力してくれんか?組んだ方がやりやすいやろし」
「はい。・・・・・・それでどうするので?」
「ん?」
「え?」
「お?」
「・・・・・・あの、作戦・・・・・・は?」
「アンタが考えて♪」
お茶を楽しそうにすする王女を、ベンはげんなりした顔で見つめた。
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