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第五話 ~二人の男~



  「着いたぞ、ここだ」


 長い道のりを経て、辿りついたこの町は「港町ヘルムス」


色々な地域から産物を取り寄せ、前国王の時代には「何でもそろう町」と言われるほどであったが、前国王逝去の後どんどんと廃れていき、今ではならず者たちの住処となっており以前の賑わいはもはや見る影もない。


 ボロボロに錆びた町の入り口の門に二人の男が寄りかかっている。どうやらあの二人がアハトの連れらしい。

 「どうした、遅かったじゃないか」

 「横の人は誰?」

 片方の大柄な男は背に二つに折りたたまれている大きな銃を背負っている。もう片方の小柄な少年の腰には双剣のようなものが装備されている。


  「こいつはアルカトラーズで脱獄を手伝ってくれた。名をベルという」


 「はっはっは!!そうかそうか、アハトを助けてくれてありがとうよベル!」

 銃を背負った大柄な男が豪快に笑う。

 「助けただなんて……俺もアハトに救われた身だ。それより、二人の名前は?」


 「俺はベフィモス。見ての通り銃使いだよ」

 「僕はアスタ!この双剣、風の武器なんだぜ!すごいだろ!」


 ベフィモスとアスタ。ベフィモスはダリル王国の兵士だったが、腐りきった政治に嫌気がさし、放浪していたところアハトと出会ったという。しかしアスタに至っては、まだ子どもだ。こんな年端もいかぬ少年が戦っている。それがこの国の現状なのだ。

 

 「改めて、ベル・フレイヤだ。よろしく。見ての通り剣使いだ」

 ベルは先ほどアルカトラーズで見つけた剣を抜く。微かに柄の宝石が炎を帯びていた。ベフィモスとアスタは顔を見合わせ小さくほほ笑む。


 「なるほど、アハトが見込んだだけのことはある」

 「その武器、ファルクスでしょ?炎のエレメンタルストーンが打ちこまれた稀代の名刀だよ。正しい名前は灰燼轟剣ファルクス。世界に七本しかない、エレメンタルストーンを打ちこまれたの武器さ」

 自慢気に語るアスタ。どうやらとんでもないものを手にしてしまったらしい……。

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