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観測者と少女
第9話
観測者と少女
アリアは、
誰にも言わなかった。
夢で聞こえる声のことも、
自分が“消される運命”だということも。
だが、
一人のときだけ、
必ず俺に話しかけた。
「クロ……聞こえる?」
声ではない。
思考で。
それでも、
確かに届く。
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『聞こえる』
『君は、世界の裏側と接続された』
『だから、消されかけた』
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彼女は静かに拳を握った。
「……私、どうすればいい?」
その問いは、
“選ばれた者の問い”じゃない。
“生きたい者の問い”だった。
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俺は答える。
『君は、世界に違和感を投げ続けろ』
『小さな疑問を口にしろ』
『世界の流れを“乱す”存在になれ』
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それが、
この世界を壊すための第一歩。
運営は、
“予定外の行動”を最も嫌う。
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そして、
新しいログが立ち上がる。
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【仲間候補ログ】
・異常検知個体:増加
・観測者との接続可能性:発生
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気づく者たちは、
もう一人じゃない。
俺は、
“観測者”から
“導く者”へ変わり始めていた。
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次回:
第10話『運営の影』




