世界は書き換えられる
第6話
世界は、書き換えられる
“村ログ No.8834”の戦死率を
0に書き換えた直後から、
世界の裏側は明らかに“重く”なった。
まるで、
巨大なサーバーが悲鳴を上げているみたいに、
ログの流れが不規則になる。
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【運営監視ログ】
・観測者エラー 未解決
・世界変動係数 上昇
・神格プロセス 介入準備
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神が、
本気で動き出した。
俺はさらに深く潜る。
神が“絶対に触れられたくない領域”へ。
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【CORE LOG】
・世界基幹構造
・魂循環プロセス
・再転生アルゴリズム
・記憶遮断ルール
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そこには、
見覚えのある文字列があった。
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【記憶遮断ルール】
・魂が転生するたび
・過去世界の記憶は削除される
・“前世の記憶を持つ者”は
すべて例外削除対象
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……だからか。
転生者は、
必ず消されるか、
世界に従順になる。
「気づく者」を
作らないための安全装置。
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俺は一行、
ゆっくりと書き換える。
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【記憶遮断ルール:一部修正】
・“前世の記憶を保持する者”
→ 削除対象
→ 保護対象 に変更
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世界が、
“ギシリ”と鳴った。
今度は、
“世界の骨格”そのものが
軋んだ音だった。
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同時に、
新しいログが大量発生する。
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【異常ログ】
・転生者 記憶保持率 急上昇
・運営側 想定外
・文明進化速度 加速
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……増えた。
「気づく者」が。
この世界は、
もう“箱庭”じゃなくなる。
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俺は、
確信した。
この世界は、
革命できる。
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残り時間:
69時間21分。
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次回:
第7話『気づく者たち』




