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カキ氷のお披露目

今日の3時のおやつは、カキ氷のお披露目だった。


「シロップの味は、イチゴ味と抹茶味が選べるぞ」


ミラノさんの声に、ルビアがイチゴ!と声を上げる。


「僕は抹茶味」


「俺はイチゴで!」


「俺は抹茶であんこ多めで」


「よーし、少し待ってろよ」


ミラノさんは腕まくりして厨房に入っていった。


まず届いたのはイチゴのカキ氷だ。


透明なシャリシャリの氷の上にイチゴシロップがかけられている。その上にバニラアイス、白玉と苺がトッピングされており、仕上げにホイップクリームでデコレーションされていた。


ルビアは一口食べると、その甘く冷たい美味しさに声を上げた。


「冷たいけど美味しい~~っ!」


ガイはまずトッピングから食べており、アイスクリームとカキ氷が合う事に驚いていた。


「アイスと白玉も合っててうまい!」


そして次に抹茶味が届いた。


透明なシャリシャリの氷に緑色の抹茶シロップがかけられ、あんことバニラアイスと白玉が乗っている。そしてホイップクリームでデコレーションされた姿は否応なく美味しそうで、カッスィーはわくわくとスプーンをさしいれた。


「美味しいっ! ちょっと苦くて、あんことアイスと合う」


テッサはあんこを食べながら抹茶のカキ氷を堪能していた。


「うまい。アイスを抹茶味にしてバニラとふたつ乗せたい」


ただ身体が冷えてしまうので、暖房で温かい部屋だけれど、アツアツの緑茶を飲みながら頂いたのでした。



きっかけは、カッスィーの一言だった。


「そこまで乗っけるなら抹茶パフェにすれば?」


「そりゃいいな。パフェだったらみんなどんなパフェが食いたい?」


第4回、美味しいパフェを考えよう(仮)の勃発である。

自分が一番食べたいパフェを考案する。

それは夢のような味がするはずであった。

そして、結果発表。


「私はチョコレートのアイスをもっとチョコ味にして、ブラウニーと苺を乗っけた本格派チョコレートパフェ」


「マロンケーキのモンブランみたいに、うちの特産のアマイモでつくったアマイモモンブランパフェ」


「僕はバニラアイスとクッキーアイスを入れて、ショートケーキを乗っけた苺パフェ」


「俺は抹茶味のアイスとバニラアイス、あんこと白玉とホイップクリームで、どら焼きを乗せた抹茶パフェ」


どれも美味しそうで、かつ作れそう。どれから作って貰うべきだろうか。


「全部作りましょうか」


ミラノさんが素晴らしい事を言ってくれた。


「暫く時間は貰いますけど、美味しく仕上げますよ。パフェのレシピはハイド家でも欲しがってますしね」


「よろしくお願いします」


4人で頭を下げてお願いした。



その翌日。

今日は交易の日だ。

朝食後、テッサと一緒にさくさく砂時計を倒していくよ!


【ログインボーナス・53日目】


【緑茶を手に入れました】


【ガチャ回数券が7枚あります】


【1回ガチャを回しますか? Yes or No】


【砂時計を獲得しました】


【砂時計を倒しますか? Yes or No】



砂時計を倒しますか? Yesを押して、砂時計がくるりと回る絵を見つめる。すると砂が落ちてゆき、30秒後に絵が消える。


【ガチャ回数券を3枚手に入れました】


これにより、メッセージ内容は下のように変化した。



【ログインボーナス・53日目】


【緑茶を手に入れました】


【ガチャ回数券が10枚あります】


【1回ガチャを回しますか? Yes or No】


【10回ガチャを回しますか? Yes or No】



ガチャ回数券が10枚になり、10回ガチャを回せるようになった。


10回ガチャを回しますか? Yesを押して、ぐるぐると回る絵を眺める。すると、10枚のカードが順番に並んでいく。

今日は白いカードが8枚、青いカードが1枚、赤いカードが1枚だ。


カードに触れると、くるりと回転し、中の絵が露わになる。岩のような絵が見えて、虚空からファウト鋼が現れた。

そして出たものをテッサに渡す。


繰り返して、今回のガチャの成果は、ファウト鋼が5個、魔導コイルが3個、ルビーが1個、ミスリルが1個だった。


「今回もいっぱい出たな」


「うん。ルビー以外、テッサの買取で良い?」


「勿論。最近は俺が買えなかったら兄貴が買うって言ってるくらいなんだぜ」


「イクトさんか。出て来るものが役に立つものでほんと良かったよ」


「ありがとな。じゃあ、交易に行こうぜ」


「うん、行こう」


僕は緑茶を受け取り、メッセージを消すと、交易の為の馬車へ向かった。



ハイド家のタウンハウスに到着したのは、お昼時だった。

旅装を解き、食堂に集まる。


「しくしく……待ってたわ、アイスクリームちゃん達。今年もよろしくね」


美しい深紅のドレスを涙で濡らしながら、シェリー様はまた泣きながら待っていてくれたようだった。


「今年もよろしくお願いします」


「今年もよろしくだぜ」


「今日もしっかり納品するので泣き止んで下さい」


「まずは30個程いいかしら? ミラノとキジ、アイスクリームをたくさんつかったパフェを作って頂戴」


「かしこまりました」


「久しぶりだね、カッペラードだ。今年もよろしく」


「今年もよろしくお願いします」


「今年もよろしくだぜ」


「それで今回は、母さんから宝石を預かってるんですが、買って頂けますか?」


「勿論だとも。これからもうちで受け持つから安心しなさい」


「良かった。じゃあ昼食後に渡しますね」


「承ったよ。シェリー嬢の涙も止まったことだし、昼食にしよう」


昼食のメニューは、カレーライスだった。

僕の分は甘口で、他に揚げ物が別皿で置いてあって、好きなものを取れる。僕はコロッケが好きだからコロッケを頂いた。

カレーは甘口だけどちょっとピリッとしていて、野菜はごろごろ入っていてボリュームも満点。すごく美味しかった。


テッサはなんと辛口に挑戦しており、水を飲みながら完食していた。すごい。


「辛いカツカレーが大好きなんだ」


とは言うけど、辛口は食べられないよっ。


「カレーは匂いがいいわね。私は中辛でいいわ。揚げ物はなしで。メインはアイスクリームだもの」


「私は辛口が好きでね。揚げ物はトンカツで。テッサ君は小さいのに辛いものが食べれて凄いね」


テッサは褒められてちょっと得意げにしていた。


食事が済んで、次はデザートだ。


お読みいただき、ありがとうございました。


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