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目指せ! 餅つき大会

ミラノさんが口直しにと焼いてくれたピザはマルゲリータで、トマトソースの良い香りがしている。

薄焼きだからパリパリしてて、チーズの塩気がたまらなく美味しい。


「こしあん、みたらし、大根おろしに磯部巻き、そして雑煮。後食べたいのはどれだ?」


「僕はこしあんと雑煮で」


「私はこしあんと磯部巻き、あとチーズ入りも」


「俺は雑煮をお願いします」


「俺はこしあんとみたらしで」


「わかった。少し待っていてくれ」


そのまま待っていると、ミラノさんが頼んだものを配膳してくれた。


「こしあんも美味しい」


「磯部巻き、醤油と海苔がぴったり」


「雑煮は染みるうまさだぜ」


「こしあんとみたらし、両方うめぇ」


こうして、つきたてのお餅は美味しく食べられたのでした。


本当は餅つき大会も提案したんだけど、餅も知らない村人が過半数なうちにはやらないって父さんに言われたんだよね。


「食堂にお餅のメニューが欲しいよね」


「雑煮はどうだ?」


「磯部巻きも良さそうだ」


「デザートでも良いかも。ぜんざい美味しかった」


それは良い考えだね。でもメニューに入れるなら、食事とデザート、両方で周知させたい。


「食事とデザート、両方メニューに入ると良いよね」


「父ちゃんに話してみるよ」


「メニューに入れたいのは餅だけじゃなくて、蕎麦やうどんもなんだよな」


「うまいもんがありすぎ」


「どれも食べたいもんね」


「言えてる」


しばらく討論していたけれど、まずぜんざいをメニュー入りさせよう、という方向性に決まった。

ガイはお餅をメニュー入りさせるべく張り切っている。


「餅が乗った力うどんっていうのもあるぜ」


「それもいいな。親父に言っとく」


メニュー決めはつい熱くなっちゃうよね。

お餅の乗った力うどん、美味しそう。

すると、ルビアはデザートに水を向けた。


「テッサ。デザートで、珍しいの何かない?」


「冬じゃ寒いけど、カキ氷っていうのがあるよ」


「カキ氷?」


「氷を削ってシロップをかけて食べるんだ」


「食べてみたーい」


「氷を削る機械は親父に頼めばすぐだ。作るのはミラノさん、頼めますか」


「任せておけ。何度か試作したいから御披露目はその後でいいな?」


「はーい」


僕達はミラノさんに賛同し、後日カキ氷の御披露目まで待機する事になった。


「トッピングでアイスクリームや白玉を乗っけてもうまいんだ」


「楽しみだね」


僕らはその日を楽しみに、今日は解散する事にした。


それから数日経って。


【ログインボーナス・50日目】

【珈琲を手に入れました】

【ガチャ回数券が11枚あります】

【1回ガチャを回しますか? Yes or No】

【10回ガチャを回しますか? Yes or No】


砂時計を倒した後、10回ガチャのメッセージが出た。

勿論、テッサも一緒である。


10回ガチャを回しますか? Yesを押してぐるぐる回る絵を眺める。

カードが10枚並び、順番に光っている。

白いカードが8枚、青いカードが1枚、赤いカードが1枚だ。


カードに触れると、くるりと回って中の絵が露わになる。絵には岩のような絵が描かれており、虚空からファウト鋼が出てくる。

そして出たものをテッサに渡す。


それを繰り返し、今回のガチャの成果は、ファウト鋼が6個、魔導コイルが2個、エメラルドが1個、コッコ銀が1個だった。


「今日もお疲れ様、テッサ」


「どういたしまして。じゃあ、エメラルド以外はうちで買い取りでいいな?」


「よろしく。じゃあミラノさんのとこへ行こう」


厨房の控え室へ行くと、ミラノさんが出てきてくれた。


「やあ、おはよう。今日の弁当は何だ?」


「今日は、チーズチキンカツ弁当だよ」


「今日の弁当もうまそうだな。どれどれ…‥。カツがカリッと揚がっていて、肉の中にチーズが入ってる。ソースとチキンが合っていて最高にうまい。よし、材料を出してくれ」


「はい。ここに出しますね」


「あ、そうだ。カキ氷の機械が出来上がったから後で納品に来るって親父が言ってたぜ」


「ヤッコムさんか。そりゃあ楽しみだ」


ミラノさんはニコニコしていて、カキ氷の試作を楽しみにしてくれているようだ。



昼食の時間になり、食堂の席に着く。今日もちゃっかりテッサも一緒だ。

ミラノさんが配膳してくれる。

メニューはチーズチキンカツ定食。


「美味しい! チーズが伸びる」


「外側がカリッと揚がっていて、中は柔らかくてうまい」


今日のお弁当再現もうまくいって良かった。


デザートは、試作中のカキ氷を出してくれた。


「シロップはイチゴシロップ、アイスクリームと白玉乗せのカキ氷です」


「美味しそうーっ! 赤と白で色も綺麗だね……うん、美味しいっ。氷って細かくするとこんなに美味しいんだね」


「白玉とアイスもシロップと合っててうまい!」


大満足な結果に、僕とテッサは頷き合った。

ミラノさんはまだ試作中とのことで戻っていった。

食後の暖かいお茶を飲みながら、僕達は悩んでいた。


食堂でメニュー入りした時に、急いで食べると頭がキーンとする事をどうやって周知させようかと言うことだ。

冬のメニュー入りならば問題はなさそうだけれど、やっぱりニネさん夫婦に提供の際に告知して貰うしかない。

面倒だが、是非メニュー入りして欲しいスイーツだと思うのだ。


お読みいただき、ありがとうございました。


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