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Blood Lilith  作者: はるちゃんさまぴゃあ
1/1

Like a magnet

興味を持って下さりありがとうございます

こんなクソみたいな拙い文を紡ぐ阿保ですが何卒です。

あらすじにさらっと書いてますが趣味趣向を多く含んでおり更に初めて書いてみた作品なので新高校生の爆発した妄想をこれから見守ってくださると幸いです。

あの惨劇から何年経ったか、もうこの地区は完全に隔離され生きる者の息すら感じられなくなった。


突如として現れた超人的力と真実を持つ星の者達、通称「天使」の事件から数ヶ月経ち、俺達家族はある施設で生まれ、そして無知なまま放たれた

残酷な世間と圧倒的な壁、そして人で無いことが俺達を苦しめてきた。人々はそんな施設で育てられ感情を学習したクローン「灰」が生物薬品により適合し、生物を媒介する概念人格として確立された姿を異形の亜人「アナザー」と呼んだ

俺達アナザーは互いの衝突と灰の破壊、そしてアナザーを生みだし欲に駆られた人間等の討滅を繰り返した事で力を誇示する結果となり、知らぬまにこの廃れた場所に閉じ込められていたのだ


終夜「勘弁してくれ....」


俺、黒銀終夜が気付いた頃にはもう全てが終わっていた、空は完全な灰色から変わらず回り続け、たまにあいつらが暇潰しに建物を壊すだけの毎日


終夜「もう...6月か」


電気の供給も殆どされて無いため、アナログな手法ではあるが紙のカレンダーを使い日々の経過を記録していた


終夜「久し振りに....行ってみるか....」


人肌が恋しくでもなったか、久し振りに他のアナザーに会いに行く事にした


終夜「これも....必要か、あと差し入れを拾っておこう」


住処にしているボロボロのスーパーから使えそうな物を取り出し袋に詰め、方向を定める


『レイジング』


注射器を首筋に射すと同時に機械音声が響く、血管が蒼く光り次第に電撃を纏い始めた

脚に力を込め、地面を蹴るようにして走る


終夜「確かアイツは煩いのが嫌いだったな....」


向かって東から建物が崩れる音がしたので、動きを予測し少し西側にルート変えして走る


終夜「着いた....」


見えてきた駐車場で足を止める


終夜「おい!愚弄悪!居るんだろ!」


いつも出さないような大きな声で叫んでみる


愚弄悪「....なんだ?珍しく煩いじゃないか」


命中スレスレの所に鉈が降ってきたかと思うと、アイツも降りてきた


終夜「久し振りに話す相手だからな、掛ける言葉に困っただけだ」

愚弄悪「あぁ、そう」


あまり興味無さそうな声色で言ってきてはいるが、赤いラインが点滅している、出逢えた嬉しさを隠せてないな


終夜「これ、差し入れの肉まん」

愚弄悪「ん....ありがとう」

終夜「最近はどうだ?」

愚弄悪「変わらずさ、煩くなったら移動してるけどそれ以外は寝て過ごしてる」

終夜「だよなあ」


二人で飯を食いながら話すのも何日振りだろうか、過去の戦いがつい昨日の事のように思い出せてしまう感覚に陥りながら近況報告をする


終夜「やっぱやること無くなってくるよな」

愚弄悪「人間にとってはその方が都合が良いだろう」


確かに隔離するだけで収まりが付く等という考えは幾らなんでも浅はかすぎる、奴等の狙いは俺達が目的を見失い眠り続けることだったのかもしれない


愚弄悪「人間と同じ感情を学んだ相手にしか通用しない手だ、皮肉な事にな」


元々俺達は生物兵器のような立ち位置だったが、あまりにも人間に近付きすぎた為かこんな目に合っている


終夜「やることねえな」


思っていた事がそのまま出てしまう


愚弄悪「そうだな....」


同意を得られるのは予想外だったが悪い気はしないな


終夜「また暇があったら来るよ」

愚弄悪「つまりそれは毎日来るって事か?」

終夜「かもな」


初めて会話する相手だからか少し恥ずかしく思ってしまい曖昧な返事で返す


終夜「じゃあな」


俺は少し満たされたような気分になり、手を振りながら住処に帰った


........



6月15日

5時37分


日の熱を感じると同時に前日のカレンダーを破り起き上がる

服を取り替え、用意をしてから約束通りアイツの場所に行く


愚弄悪「....」


寝ている


布団も掛けずに寝ている、あの何事にも煩い愚弄悪が

ゆさゆさと身体を揺らし起こす、まるで人間が居た頃の日常を思い出すようだ


愚弄悪「....何時だ」

終夜「朝の5時だ」

愚弄悪「まだ寝る」

終夜「駄目だ」


無理矢理担ぎ上げた後に日のよく当たる外へ放る


愚弄悪「わかった!わかったから!乱暴するな!!」


想像以上にパニックを起こしながら飛び起きる様子を見るに、本当にぐうたらしてたようだ


....


愚弄悪「で?何をするんだ」

終夜「んーむ....」


来たは良いがやることが無い、そもそもやることが無いから来たのだが、人を無理矢理起こしておいて何も無いなんて言うのは流石に不味い気がする


終夜「人間らしい事をしよう」


咄嗟に思い付いたのは何を考えてるのかわからない台詞だった、別に人間が好きな訳じゃないし寧ろ自分達を隔離した生物の真似をしようだなんておかしな話だろう、だがコイツは


愚弄悪「わかった」


そう、わかったと言った....つまり了承の意を示したのだ、予想外ではあったが何もしないよりはマシだ、この流れで話そう


終夜「よし....でも、人間らしい事ってなんだろうな」

愚弄悪「さあ?」


詰んだ、人間らしさをそもそも知らなかったのであれば何も出来ない

一先ず図書館という場所に行き、本を読み漁る毎日がスタートする事となった


【ご飯編】


まず俺達が目を付けたのは、『作法大全!社会を歩く100のすすめ!』という本だ


終夜「著者....安堵理 捨印」


表紙にはスーツを来た著者と思わしき男性が胸を張って鼻を高らかにしている写真が大きく貼り付けてある


終夜「....ふむ」


ラベルを剥がして中を開くと箇条書きされた目次の後に絵が添えられた解説文が続いている、取り敢えずこれを試すことにした


数分後....


終夜「一通りは読んだ、じゃあまずは最初の....」


読んだ内容を試す為にアイツを呼ぶ


終夜「人間は食事をする時はいただきます、食べ終わるとご馳走さまって言うんだとよ」

愚弄悪「む....何故そんな事を?」

終夜「原材料やその命、それと用意してくれた人とか皆に感謝する為らしい」

愚弄悪「なるほど」


理解するような素振りを見せたかと思うと突然慌て出したな、どうしたんだ?


愚弄悪「ど、どうしよう....昨日の肉まんに感謝してないぞ....」


確かに、そもそも俺達にはそんな習慣は無かったし仕方無いとも思うが


愚弄悪「は!そうだ!確か食べ終わった物への言葉もあるんだったよな!!」

終夜「ご馳走さまか?」

愚弄悪「それだ!....肉まん!ごちそーさま!!」


柄にも無く慌ててるコイツを見ることになったのは少し以外だったが、本当に新しいことをしてるって感じがして良いとも思った


....その後も彼らは幾つかの作法を試し、夜が明けるまで図書館には笑い声が絶えなかったそうだ


【絵画編】


作法の試行をしていた筈が疲れて寝てしまっていたのか、机に頭を付いている状態から目覚めた


終夜「つめてえ....」


これも電気が止まっているからか、机がとても冷たい

横を見ると愚弄悪が居たが、まだ寝てるようだ


終夜「そっとしておこう....」


俺は気分転換に散歩へ出掛けた


........


大分歩いて来てしまったのかビルが見たことの無い並び方をし始めている、空気も焦げてきたしそろそろもどろうとしたその時


ガタン


と音がした

ここには俺達しか居ない筈なのに物音だ、普通なら廃墟である以上瓦礫の音としか思わないだろう、だが何故か人間が立てた音だと感じた


終夜「行ってみるか....」


はっきりしない感覚を頼りに俺は裏路地に向かった


........


おかしい


明らかに気配がするのに何処にも居ない、そして更に不可解なのが奥に進む程音が反響するのだ、だが別にここには後が反ってくる要因となる部分なんて無い


終夜「気のせいなのか....?」


府に落ちないが帰ろうかと思ったその時


グルルル


明らかな腹の音だ、しかもかなり近くで鳴った、でも何処から


「あは...はははは....」


真上を見上げた俺は絶句した、目の前に赤面し汗をかきながら苦笑いしてる幼女がいる


終夜「ふんっ!!」


一先ず手を掴み地面に(叩き)降ろした


終夜「お前誰だ?ていうかこんな所で何やってる」

「えと....妾は....その」


率直な疑問を投げ掛ける、いかにも奇抜で奇妙としか言えない服装に銀髪のツインテール、そしてここで天井に貼り付いていたという事実、何か無いと言う方がおかしいレベルだ


「妾は....」

終夜「人間か?」


期待を込めた問い


「いや....」


否定されてしまった


「妾はな....アナザーじゃ」


アナザーだと言った、確かにそうだ、ここに居る時点でそれは確定しているも同然だと誰もが思うだろう、だがそれはおかしい、あの実験で生まれたのは7人だけの筈だそれに全員の顔と名前も覚えてるのにこれは


終夜「....嘘こけ」

「ほ、ほんとーじゃ!これを見ろ!」


俺には信じられなかったが、奴が取り出した物で認めざるを得なくなった、奴は注射器を持っていた、アナザーしか使わない筈のあの注射器を


終夜「わかった信じよう....だがお前みたいな奴俺は知らないぞ」

「当たり前じゃ!妾が生まれたのは今年の1月だからな!!」


....今コイツなんつった?


終夜「....」

「な、なんじゃ?顔が怖いぞ?」


言いたいことはわかってるし耳も聞こえてる、だが問題なのはあの実験に関する物は数年前にとっくに根絶やしにした筈なのだ、なのにどうして生まれた?しかも何故喋れる?アナザー....というか灰は高度な知能を有するとは言えある程度の学習期間が無いと喋ることもままならない筈なのに


「....お主....まさk「どうしてだ」....え?」

終夜「どうしてここに来たんだ....」

「....」

終夜「ここには人間はいないし....食事も無いのに....」

「家族が居る場所じゃからな」

終夜「....そうか」


アナザーにはある共通認識が存在する、それはアナザー同士は血縁者であるという考えだ、時期や能力の差異に関係無く血縁者として扱うというシステムが存在している


終夜「そういえば名前を名乗って無かったな....俺は黒銀 終夜」

「む....妾は音裂 こ(グルルルル)てょ...ふぇ///」


そういえば腹が空いていたんだったな


終夜「....何か食うか?」

「う...うむ....」


万一を案じて持ってきた保存食という名のカレーがある、これを食おう


「な、なんじゃそれは!」

終夜「カレーだ、だが火をどうするか....」


レトルト食品だから熱する必要がある、仕方無いので火起こしをする事にした


終夜「乾いた枝を探してくる、待ってろ」

「うむ....」


ここの文明と言えるものは自発的な機能の術を有していない、発電機が止まっているからだ


終夜「本当に人間みたいだな....」


過去の遠い昔に居た人類は火を手にした事で文明を創り上げたらしい、無いものが多いここではこれは新たな文明の始まりとも言えるかもしれないな


....


終夜「何やってんだ」

「ふぇ?」

終夜「ふぇじゃねえよ、なんだそれ」

「鼠じゃよ?」

終夜「....」


マジかよ、素手で鼠捕まえる女児とか初めて見たぞ


終夜「貸せ」

「あぁ!妾の獲物!」

終夜「そんな事より火起こすから手伝え」


確か人間は枝と枝の摩擦で火を起こしたんだったか


キリキリキリキリ


全然起きないぞ、少し焦げ臭いけど先は長いように感じる


「....」


眠そうだな....でもこんな格好で寒い中寝たら凍死しかねん、あれを使うか....


バチバチビキ ゴゴゴゴジジジジ


放電で枝の先を燃やした、これなら....


「おぉ!暖かいぞ!」

終夜「そいつは良かったな」


カレーを器に流して加熱する


終夜「そういえば、結局名前は?」

「あ....うむ....妾の名前は、音裂 琴乃じゃ!これからよろしゅう頼むぞ!」

終夜「おう、よろしく」


ピィィィィジジ


出来上がったカレーを取り出し渡す、次はあれを....


ブスッ ジジジジ


琴乃「時に終夜殿は何故ここに?」

終夜「俺か?さっきの話から察してるかもしれないが俺はここで作られたアナザーだ」

琴乃「ここで?」

終夜「おう」


ピリピリピリ


琴乃「そういうことか....やはり」

終夜「ん?」

琴乃「いやの、施設で盗み見た資料にここの座標が書いてあったのじゃが何故か壁があって進入禁止になっていたからの、不思議だったんじゃ」

終夜「ふむ」

琴乃「それがまさかもう一つの計画の事だったとは....」

終夜「そういえばお前は自分からアナザーだって名乗ってたが、脱走者なのか?」


チリチリ....プツッ


琴乃「いや、脱走はしたが正確には廃棄される予定だったのじゃ」

終夜「廃棄?」

琴乃「そうじゃ、この地区ではどうか知らんがアナザーは使えなくなったら廃棄されるのじゃ、妾はメンバーの暴走で廃棄された」

終夜「そもそもアナザーに使うもクソもあんのか」

琴乃「んむ、いまはあにゃはーがひゃはいにほうひゅうはれてほる」

終夜「懲りていなかったのか....」


スッ


琴乃「ゴクン....これはなんじゃ?」

終夜「さっきの鼠をさばいて焼いたもんだ、カレーに浸けて食え」

琴乃「んむ....ところで終夜どのはここで作られて以降どう暮らしてきたのじゃ?」

終夜「そうだな....人がいた頃は追われる身だったよ」

琴乃「ふむ?」

終夜「俺達アナザーは人々に恐れられていたからな、大半は俺達の死を願っていた」

琴乃「酷い話じゃな」

終夜「そうでもないぞ、自分達にはよくわからない得たいの知れない能力を持つ生物なんて怖いだろうからな」

琴乃「そうなのか」

終夜「寧ろ俺からすればお前の話の方が信じられねえ」

琴乃「うんむ....」


モグモグ


琴乃「美味しい.......」

終夜「お前は外から来たんだろ?人間は居たのか?」

琴乃「それが妾にも良くわからんのじゃ、人間は生きているが如何せん活動期間が短くてな」

終夜「そうかい、メンバーって言ってたけど関係あるのか?」

琴乃「....あぁ....妾はアイドルとして作られたんじゃが、他のメンバーが暴走してしまって解散となり、危険を恐れた運営に処分されたのじゃ」

終夜「へえ」


奇抜な格好の理由はそれか

だが生物兵器をアイドルにねぇ……


終夜「妙な事を思い付く奴も居るもんだな」

琴乃「そうかの、ごちそーさま」

終夜「外じゃ働いてるのが普通なのか?」

琴乃「そうじゃな、大半が人間の仕事を肩代わりする形で生活しておる」

終夜「まるでロボットじゃねえか」

琴乃「言う程酷くは無いぞ、給料は貰ってるしそもそも我々は人間が居ないと成り立たないのでな、うぃんうぃんという奴じゃ」

終夜「そうかい」


どうやら俺の思ってる以上に凄まじい変化が起きていたようだ


終夜「でもお前は廃棄されたんだな」

琴乃「……」


黙ってしまった


終夜「ん?というかもうこんな時間か、俺は住処に戻るが、お前はどうする」

琴乃「わからん、元々仕事以外は楽屋と言う名の(ケージ)で生活しておったからな」

終夜「そうか…」


取り敢えずは日が移る前に戻る事にしたのは良いが


終夜「なんで着いてきてんだ」

琴乃「駄目だったか?」

終夜「別に良いけどよ」


裏口の鍵を開け、消えかかった文字で用務員室と書かれた部屋に入る


終夜「俺は寝るからな、洗面所は降りた所にあるから好きに使え」

琴乃「わかったぞ」

トテトテトテ…

終夜「さてと…」


上着を畳み、注射器をしまって寝床に付く


終夜 (そういえば愚弄悪放ったらかしにしちまったな、明日埋め合わせに行くか)


色々あり過ぎたのか、直ぐに瞼が重くなり俺は眠りに落ちた


ツツグカモネ

これを読んでいる人には1話を最後まで読んでいただけたという事なんでしょうかね...

まずはありがとうございます、如何でしたでしょうか、初めてにしては書きたい放題できたかなって思ってます。

連載していく予定ではありますが如何せんキャラが多くて設定を事前に盛り込んでた為か噛み合わせるのが大変そうで心配です、まあいざとなったら失踪しまs(殴


オワリ!!

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