で僕が世界最強だった件
その日、世界は電撃に打たれた。
大地は光に覆われ、幾戦幾万の生き物たちは衝撃に包まれた。
それから数か月後_______
ジワ、ジワとぼやけた光が小宮山頼人の視界に入ってくる。
「らいとおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
この甲高い声は聞き覚えがある。思わず目を見開くと
「うっぷ!!!」
姿を確認する前に抱き着かれた、間違いないこの柔らかい感触は、、、、
「よかったああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・アリスずっと待ってたんだよ!!!」
そうだ、こいつは幼馴染の林亜梨栖だ。胸の大きさで確信した。
「おいアリス、これはどういうことだ、なんで俺は病室にいる?」
と思ったことを直接聞くと
「そっか、あの時から全く記憶がないんだね、、、ライトは世界が変わった日から半年近く目を覚まさなかったんだよ」
どういうことだ、、世界が変わった日・・?確かに覚えている記憶の最後、体が痺れた感覚はあるが、言葉の意味がさっぱり分からない。
「ほんとにいろんなことがあったんだよ、、、とりあえずこれを見たらわかるかな、、」
と手のひらを掲げるアリスすると、、
ミョキミョキミョキ!!!!!!!と突然アリスの手のひらから小さい木が現れた。
驚いた俺は開いた口が閉まらなくなっていた。
「ふふ、驚いたでしょ! これはタレントといって世界が光に包まれたとき世界中のみんなに顕現した能力なの。私はあの時、木に触ってたからこの能力が使えるようになったんだよ。」
ますます頭が混乱する。俺が目を覚ましたこの現実はまだ夢だとでもいうのか。
「こめん、びっくりさせすぎちゃったかな、、とりあえず今日はもう行かないとだから、明日学校でゆっくり話すね!」
そういってアリスは足早にかけていった。
わけのわからないことばかりだ。とりあえず今日のところは休もう。
そうして俺は、ゆっくり目を瞑った。