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わたしの殺し屋  作者: 大里 トモキ
act2
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 うーん……親孝行も楽じゃないな。

 洗面所で手を洗いながら、わたしはがっくりうなだれた。このままではろくでもない娘だったという印象ばかりが残り、死後、一路祝杯モードへとまっしぐらだ。これはいけない。

 でも、方向性としては決して間違ってはいないはずだ。今回の行動によって、二人には普段とは違うわたしをアピールできたのではなかろうか。この調子で明日以降も親孝行を続け、父と母にわたしがいかにいい子であるかということを存分に思い知らせてやるのだ。

「よし、がんばるぞ」

 わたしは、ぱんぱんと頬を叩いて気合いを入れた。

 しかし、鏡に映し出された真っ赤に染まった自分の顔を目にしたところで、ふと我に返ってしまった。

 ……わたし、なんで親孝行なんかにマジになってるんだ?

「親孝行、したい時には我はなし」なんて言葉があるか知らないけど、間もなく死のうってときにすべきことなんて、他にいくらでもあるだろうに……。

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