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黒竜王の娘は旅に出る  作者: 海・海
第一章:竜の娘の旅立ち
3/7

番外編:黒竜王のその後

ー黒竜王Sideー


「ふう、行ったか。しかし、とんでもない状況になったものだ」

「まあ、いいじゃないですかあなた。けど、今なったばかりだけど娘の成長って嬉しいものですね」

「ウフフ~、私がクロトさんのお嫁さん」


はあ、ティアラは早速我のことをあなたと呼んでいるし、ハクアは自分の世界にトリップしてるし、落ち着くのに時間がかかりそうだな。


「そういえば、ティアラはなぜ我のことを好きになったのだ?」

「一目惚れです。人化した時のあなた、かっこよかったじゃないですか。そういえば、なんで今人型じゃなくて竜人型なんですか?」


竜人型は、いわば人型の竜。今のクロトの状態を指す。


「われが人間が嫌いなこともあるが、むやみに人型になったらマリーの恋愛対象に入りかねんからな」

「確かにあなたの人型はバーンやギュンターよりもイケメンですからね。それに竜王ドラゴンロードは寿命もなく、人間でいう18歳程度のところで成長が止まっちゃいますから、そうなっても不思議はありませんね」

「我とマリーはあくまで親子であって、そういう関係ではないのだよ」


だが問題は、マリーは将来誰と結婚するかであるが、マリーはかわいいし、いい人が見つけられるであろうな。


「あなた、マリーも行ったことだし、私も久しぶりに人型を見てみたいです。お願いします」

「ん~、まあ、よかろう。『人化』」


そこにいたのは、黒髪黒眼、整った顔立ち、引き締まった筋肉、街に入れば女性が10人中10人は振り返るよううなイケメンがそこにいた。


「久しぶりだが、案外悪くないものだな」

「ああ、相変わらずお美しい」

「クロトさんかっこいいです~」



「そういやクロト、話は変わるが、マリーが男連れてきたら「娘がほしければ我を倒して行け!」とか言ったりすんのか?」

「何を言っている。我はそんなに親バカではないぞ。それに我を倒せる人間なんて存在せんわ!ゆういつ可能性があるのはハクアくらいだな」

「私はそんなことしません!」


その後しばらく談笑していたら、ギュンターがこう言いだした。


「それにしても、マリーは大丈夫ですかな。まあ、我らの魔力の結晶があれば大抵の魔物は倒せると思いますが」

「何をいう!マリーはそんなもの無くてもこの山のものはたいてい倒せるぞ。あ奴の才能は物語の英雄並みだ。それに我の英才教育が施されておるのだぞ。つい最近単独でジャイアントシルバーバックを倒したと言っておったしな」

「クロちゃん、確かそれってこの山の中でも上位に位置する魔物よね?それを単独で?」

「ああ、しかも無傷でな。もしかしたらおぬしらも超えるかもしれんぞ?」


ちなみにこの山は人間の中では魔の山と呼ばれていて、この世でも屈指の危険度を誇る。その中でも上位の魔物を無傷で倒すマリーは規格外の実力を持っている。


「そんなに強かったら人間界で目立っちゃうんじゃない?王国に呼ばれて、最悪竜の討伐に強制参加とかもあり得るわよ」


人間が竜に戦いを挑まないのは、竜に比べて人間が弱い事と、竜が自分の縄張りに入ってこない限りなにもしないのが理由なのだが、人間はチャンスがあれば竜を倒してやろうと必死である。なぜなら竜の縄張りを手に入れることができれば、倒したものは名誉を、領地を手に入れたものは繁栄を手に入れることができるのだから……


「なあクロト、ちょっと聞くが……あの子自分が強いって自覚あるか?」

「ないな。あ奴の比較対象は我しかいないから、むしろ自分が弱いと思っている。クッ、こんなことなら常識を教えておくべきだった」

「「「「「何やってんだーーーー!!!!!」」」」」


その日、クロト以外の五匹の竜の声が山に響いたのだった。

クロト「マリーの話はいったんやめて、新婚旅行はどうする?」


ティアラ「それなら青竜の巣に行きましょう。景色がきれいですよ」


クロト「確か海の中にあったんだったな。それは面白そうだ」


ハクア「私は世界中の甘いものを食べる旅がいいです」


クロト「いっそ世界一周でもするか?不可能ではないだろう」



バーン&ギュンター&カーラ「現実逃避してないでマリーちゃんのことについて考えろ!!!」


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