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ハーメルンの音楽祭  作者: NiO
エピローグ
45/46

『おとな』の少女

 鷹臨高校、合格発表の掲示板前。


「う、う、う、受かってるわ~!」


 大声を上げるのは、猫の少女。


 どこからともなくやって来た屈強な男性陣により、何度か空中を舞っています。


「……凄いですね。

 ぶっちゃけ無理かと思ってましたよ」


 鶏の少年は、『主席』に自分の番号があるのを確認すると、感慨も無さそうにそう呟きました。


 夏から本気を出した少女でしたが。


 やはり今までの穴を埋めるまでには至ってなかったのです。


「私、多分、国語満点に近いよ」


 しかし少女は、恐ろしい能力を手に入れていました。

 それは……。


 国語の文章を読まなくても、問題文だけで解答を当てると言う、能力……!


 問題作成者の気持ちを考えると言う頭のおかしい解答法で、少女の国語の点数は毎回9割を越えていました。


「……あれ?

 野良犬とネクラちゃんは?」


「……ネットで合格発表を確認するとか言ってましたよ?

 あ、二人とも受かってますので大丈夫……」


 少年の言葉を制して、少女が呟きます。


「……ガリベン君。


 ……高校の合格発表……一緒に頑張っていた二人……最高の結末……『一緒に、お祝いしよっか?』……」


 ハッと、少年がリアルに声を上げます。


 天才の癖に、そう言うことには気づかないようです。


「いけません、邪魔しなければ!

 いきましょう、西さん!」


 自分とは別の少女に入れあげる少年のその言葉に。


 猫の少女は勿論(・・)笑いながら(・・・・・)頷くのでした(・・・・・・)


 知れたこと。


 愛のイベントには呪詛を。

 朋友の恋路には汚灰を。


 それこそが(・・・・・)リア充撲滅教の心意気(・・・・・・・・・・)なのですから!

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