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朧月咲真
朧月咲真、女、武術家。
残念ながら、この件に関して私はただ振り回されただけだった。
ほかに打つ手があったのだろうか? 癪な話ではあるが、そもそも私は、打つ手が見えるほど、全体のことを知らなかったし、全ては結果が出た後に、事態が進行していたことに気付いただけだ。
一二三と三四五のことにしたって、そうだ。
最終的に納得はするとも。だが、そうであったところで、三四五の決断を理解しようなどとは思わん。感謝もしない。
――あいつは、馬鹿をやったのだ。許してもやらん。
いくら一二三が私の傍にいる結果を手に入れようとも、一人を失って手にしたものに、あるいは、手に乗せてくれたものに、ありがとうなどと言えるものか。
馬鹿ばかりだ。
涼も。
――暁も、まったく、馬鹿だらけだ……私も、な。




