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崩される壁

多くの危機を乗り越え、やっとの事で帰りの時間になった。幾つもの危機を乗り越え、今日も1日を終えて家に帰れる。今日はすぐ寝よう。戦士の休息だ。

だがしかしまだ最後の戦いは終わってない。と言っても最後の戦いは簡単だ、何も問題はない。そう、帰り。まぁ帰りなんて一斉にみんな帰ってしまうから僕はみんなが帰るのを待てばいい。いつもなら誰よりも先に教室をでて、同じタイミングで帰るクラスメイトがいても話しかけなければいいだけの話しなんだけども、今日は今日で状況が違う。だから得意の寝たふりをして教室に一人になるのを待とう。それで今日が終わる。そしてきっと今日を乗り越えたら明日も平和なはずだ。


そして帰りの時間がやってきた。予定通り僕は寝たふりをしておこう…。

気付くと僕は本当に寝てしまっていたらしい。ざわついてる様子もないし大丈夫だろう。一応周りを確認しておくか。


彼女がいるじゃないか。


どういうことだ。何故彼女だけ教室にいるんだ、もしかしたら彼女もぼっち仲間なのでは…。いや、だとしてもぼっちはぼっちだ。仲間はいらない。何をしている、早く帰るんだ。


「あのー…」

何で話しかけてくるんだ、僕は寝てるんだ、静かに寝かせてくれ。

「もう放課後ですよ?」

うん、そう、その通り、だから君も早く帰るんだ。

「寝てるのかなぁ、寝たフリ…かなぁ?」

なんだ!バレているのか!いや、まさかそんなことない、放っといてくれ!

「あんまりみんなと話さないんですね?仲良くないんですか?」

何故寝てる人間に話しかけてくるんだ、僕は絶対に答えないぞ。答えてたまるか。早く教室を出るんだ…。

「話したく…ないのかな?話せないのかな?話せないんだったら私協力しますよー?」

違う違う、自ら話さないだけだ。そして何故返答もしてないのに質問をぶつけてくるんだ。

「んー…起きないなぁ。帰ろうかなぁ。」

そう言うと物音が聞こえて教室の扉を開け閉めする音が聞こえた。

よし、もう大丈夫か…。やっと帰った。さて、僕も動こう。

「やっぱりー!」

びくっ!!!!

何故そこにいるんだ!どういうことだ!何故!

「寝てるふりしてるんだろうなと思って帰るふりしてみました」

こ、この女…。騙したな…。やられた…。

「私でよければ…話聞きますから!」

そんなこんなで…逃げ場もなく僕は彼女と帰ることになった。鉄壁のがは崩れ果てた…。


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