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黒の幻想、白き刃  作者: 腐れ紳士
第一章 ~召喚篇~
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その14 エリフィエルの森

 と、いうわけでラムラドールを出て旅を始めたわけだけど。


 重い。そして辛い。


 何がって、荷物が。特に保存食が。2週間で3人いるからって45日分とか買うもんじゃないね。

 エリーは女の子だし、クリスは見た目からして力があるようには思えない。よって、必然的に力仕事は俺の役目になる。

 と言うか、クリスは奴隷だから自分がもつ、と言ったのだが、歩き始めて5分で潰れた。エリーはもっと非力だ。論外。

 そんなわけで俺が荷物持ちをしているのだが、それでも、この道中の主役はクリスだった。

 何せエリーは箱入りのお姫様で、旅なんていうものは豪華な馬車と護衛と従者に囲まれるものだったわけで、当然野外スキルなんてない。リチャードさんたちと旅をしてたときも役立たずだった。

 一方俺はと言うと、飛鳥たちとキャンプに行った経験はあるのだが、如何せん、所詮は現代のお遊びキャンプだ。キャンプ用コンロもテントもクーラーボックスも完備していたのだから、この異世界の「道具が何もない野営」なんぞ経験がない。

 さらに言えば、野営云々以前に俺は料理なんてできない。下手とかじゃなくて、やったことがない。飛鳥も同様。え? じゃあキャンプで誰が料理してたか? 答えは飛鳥の妹の志保ちゃんである。美味だった。


 おっと、脱線してしまった。話を元に戻すけど、俺とエリーはこの時点では野外スキルが0だった。しかし、この惨状を救ったのがクリス。森から追い出されて旅をした経験があるとか言うこいつは、野外スキルがべらぼうに高かった。

 うん。もしクリスを助けていなかったら、俺たち今頃餓死してたかも知れん。俺GJ。クリスGJ。


 そして、ラムラドールを出てから5日ほどで、エリフィエルの森に到着した。


「ここから先は、街道には表れない強力な魔物も出ますから、気を付けてください。

 とは言っても、基本的に獣の類ですので、多少騒がしくしておけば襲われません」


 熊よけの鈴のようなものか……?

 まあ、とりあえず。

 そんな経緯で、俺たちはエリフィエルの森へと足を踏み入れた。





 ◆ ◇ ◆





「っ! 来ます!」


 クリスの警告に振り替えると、体長1.5mほどもあるオオカミのようなものが数匹、襲いかかってきた。


「こいつらはなんだ!?」

「ダイアーウルフです! 集団で獲物に襲いかかる極めて凶暴な獣で、逃げ足の遅い奴に集中して襲いかかってきます! 噛みつかれたら骨ごと食べられますよ、気を付けてください!」


 俺の質問に的確な答えを返してくれるクリス。だが、どう聞いても恐ろしすぎる情報だ。

 逃げ足の遅い奴を集中して狙う、ということは、俺が盾になって立ちふさがればいいのだろう。

 だが。


「ケイ、下がって!」


 響いたエリーの声に従いバックステップでその場を離れる。

 直後。十数発の魔力弾が通り抜け、次々に着弾。一瞬にして、ほぼすべてのダイアーウルフを殲滅した。

 残り、1匹。


「助かった! 後は任せろ!」


 言って、最後の一匹に駆け寄る。ダイアーウルフの方も瞬時に仲間が殲滅されたのを見て不利を察したのだろう。すでに逃げ腰になっている。

 だが、見逃して問題が起こっても困るので、そのまま駆け寄り剣を振る。

 ざむ、という感触とともに、最後のダイアーウルフが倒れる。

 ……2週間ほど前にゴブリンを殺すのにも感傷が付きまとったのに、森に入っての3日で随分と慣れたものだ。ちょっと自己嫌悪。

 まあ。この3日で、2時間に1度は魔物に襲われていればいやでも慣れる。正直寝る余裕もない。

 みんな寝不足で目の下にクマができている。魔術師であるエリーなど、いい加減魔力も尽きてきているだろう。

 だが、それもあと少し。国境の証である川はすぐ近くのようで、せせらぎの音が聞こえる。


「もう少しだ。もう川のせせらぎも聞こえてるし、あれを超えれば、さっさと森から出るだけだ」

「そ、そうですね……。あと一息です」

「はいっ! 頑張りましょう、ご主人様、エリー様」


 疲れた体に鞭を打ち、俺たちは進む続ける。

 その先に待っている脅威にも気づかず……。





 ◆ ◇ ◆





Side:???


「……足跡がある。大きさからみて大柄な男一人と子供2人……。ビンゴってところか」


 エリフィエルの森の入り口。そこに一人の男が立っていた。

 白銀の甲冑を着込んだ、立派な騎士である。背負った剣の鍔には白竜騎士団の紋章が刻まれている。


「エリシエル姫、か。ふん、恨みはないが、俺の昇進のために役立ってもらうとするか……」


 男はつぶやき、森へを足を踏み入れる。

 それを待ち構えていたのか。そばの樹木の枝から、体長4mはあろうかという巨大な蛇が落下し、牙を向けて飛びかかってきた。


「……ハ、」


 ざん、という鈍い音。音が消えたのちにあるのは、いつの間にぬいたのか、剣を振りぬいた男と、その一撃で絶命させられた蛇の死体のみ。

 男は、自分を襲った愚かな蛇に嘲笑の一瞥を与えると、そのまま森へと踏み入っていった……。





 ◆ ◇ ◆





「こ……超えた……?」

「あ……ハイ。ここからはエルメンライヒ王国じゃなくてベルティア帝国の領地になります」

「や、やっと一区切り、ですね……」

「……いや、息絶え絶えで喜んでるところ悪いけど、ここで終わりじゃないぞ。

 まだ森抜けてないし。森抜けるまでは気を抜けないからな」


 べしゃ、と音を立ててつぶれるエリー。

 まあ、今まで魔術使いすぎた分、俺らより消耗が激しいのだろう。……この中で一番体力ないしな。


「仕方がない。魔物に襲われたら、すぐにおろすからな。

 クリス。今まで以上に警戒を強くしてくれ。不意を打たれたら対処できない」


 このままエリーを倒れたままにしておくわけにはいかないので、エリーを背負いながら指示を出す。


「わかりました。

 ……でも、この辺ってこの森のエルフの集落に割と近いですけど行きますか?

 閉鎖的な人たちですけど、一晩の宿くらいなら借りれると思うんですけど……」

「ありがたい提案だけど、大丈夫なのか? お前を追い出した連中だろ?」

「ま、まあそうなんですけど……何人かは優しくしてくれた人もいましたよ?

 母さんの弟さんとかはいつも親身になってくれて、僕たちが追い出される時も最後まで反対してくれましたし」


 それに、とクリスは続ける。この状態のエリーを抱えて歩くよりはましだ、と。

 それに関してはフォローのしようがない。ごもっとも、である。


「……そうだな。それじゃあ行くか。どのくらいかかるんだ?」

「あと2時間くらい、だと思います」

「よし。それじゃあ行こう」

「はい!」

「あうう……ごめんなさい……」


 気合を入れる俺たちと、背中でぐったりとしながら謝罪するエリー。とりあえず、次の町について落ち着いたら、エリーは体力強化訓練をしよう。

 俺とクリスは目を合わせるだけで、その結論に同意した。




 ◆ ◇ ◆





 1時間半ほど歩いた。あと30分! あと30分で、とりあえず落ち着いて休める集落につくんだ!

 とりあえず休みたい! できればベッドで寝たい! っていうか風呂に入りたい! あ。でもこの世界、王侯貴族や天然の温泉なかったら風呂って習慣は基本ないんだよな……。大抵の人はお湯で濡らしたタオルで体をふくだけだとか。

 日本人としては侘しいところだ。だけど、それでもいいから休みたい!

 そんな気持ちで歩く俺。多分隣のクリスも同じ気持ちだろう。

 あと少し。あと少しなんだ!


 ……そんな、希望を打ち砕くように。


「ああ。見つけましたよ、王女殿下と誘拐犯一味」


 そう声をかける、一人の男が歩む先に立ち塞がっていた。

 お久しぶりです。遅れてしまって本当にごめんなさい。そしてこんな更新しない話にPV58000だのユニーク1万だのと大量の方にお越しになっていただき、本当にありがとうございます。


 言い訳をさせていただくと、

1.学校に通い始めた

2.純粋なスランプ

3.DDFFやってた(死)

4.TRPGやってた(死)

5.TRPGのオリジナルシステム作ってた(死)

 このあたりが理由になります。


 TRPGってなんだ、という読者に伝えますと、TRPGっていうのはテーブルゲームの一種で、正式には“テーブルトーク・ロールプレイングゲーム”といいます。

 ロープレとかRPGとかいうとドラクエだとかFFだとかを連想しがちですが、歴史的にはTRPGの方が元祖で、ドラクエとかの方がそっちを参考に作られたコンピューターゲーム、ですので。


 閑話休題(それはともかく)。


 TRPGとは、そのゲームの中の世界の住人に成りきって、冒険をしたりする遊び、ということになるでしょうか?

 もちろん、ごっこ遊びとは一線を画す点としてルールがあります。ルールに基づいて冒険をし、超人的な行動が許されたりするわけですね。

 住人に成りきるプレイヤーと、審判を兼用し、冒険そのものを用意するゲームマスターによって成り立つのですが、やはり最大の魅力は、コンピューターと違って「決められた行動をとらないといけないわけではない」ということでしょう。

 コンピューターゲームでは「ドラゴンを倒してきてくれ」という依頼に対し、「いいえ」と答えても「よく聞こえなかった」とかなんとか言われて強制されてしまいますが、TRPGは「ふざけんな」と一喝して踵を返すこともできます。……もちろん、行動に伴う結果は自己責任として感受をしなければいけませんが。


 とまあ、そんなゲームがTRPGなんです。できたらネットで検索して、もっと魅力的に書いてくれる人の文章を読んでほしいところw

 オリジナルシステムっていうのはそのまんま。オリジナルのルールです。割と種類あるんですよね。TRPG。

 今作ってるのってこの黒の幻想シリーズの舞台をイメージして作ってるので、完成させたら飛鳥たちがゲームの中でも暴れられるのかなあ……?(啓太は?)

 ま、まだ未完成ですけどね。


 あ、後黒の幻想の主要キャラをイラスト化計画とかしたんですよ。

 筆者は絵心皆無なので、「キャラクターなんとか機」っていうフリーソフトで作りました。

 ご希望とかいただけたらアップしようかな。……その前にみてみんの使い方調べないとw


 とりあえず、次回はもうちょい早くあげられるよう努力しますので今後もよろしくお願いいたします。m(_ _)m

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