赤い鳥
青い鳥のお話を知っていますか?
さっき赤い鳥を見たの。全身真っ赤な鳥。雀くらい小さくて、瞬きの間にもうどこかに飛んで行っちゃったから幻と勘違いしそうなくらいよ。
ねぇ、青い鳥っていう童話があるじゃない? もし、赤い鳥っていうタイトルの童話を作るとしたら、あなたはどんなお話を作る? 私? そうね、私だったら、朱雀のひよこを拾った話にするかしら。
主人公は怪我をしたひよこを拾って手当てしてあげるの。そしてひよこの怪我が治っても平凡な暮らしを続けるんだけど、親の朱雀が見つけ出して主人公を殺そうとするの。誘拐犯と勘違いして。でも全身真っ赤なひよこが庇ってくれるの。お母さんがボクのこと落としたんだよ、って。そしたらこの人が拾ってくれたんだって。朱雀は驚いて頭を下げる。そして、何でも一つ願いを叶えてくれるって言うの。そしたらきっと主人公は迷わず、臆さず、真っ直ぐな瞳を向けて「この子が欲しい」って言うわ。主人公はずっと一人で平気だったけれど、その子と一緒に過ごしたことで、また一人になるのが怖くなってしまったのね。もちろん朱雀はそんなこと赦すはずもなく、怒りに任せて主人公を燃やしてしまうの。
この物語の教訓は欲しがりはいけない。善良なことをしても上の位の者に楯突いてはいけない。どう? その辺の童話よりよっぽど将来役に立つと思わない?




