21話
「え?マジ?」
「ホントだってば、私の後ろ見てみなよ」
後ろ?
祐希は朱音の後ろを見た・・・
・・・!!?
「ホントじゃん、マジで居るわ」
楪は白色の一眼レフカメラを使い、朱音の後ろ姿を撮っていた。
カシャッ、パシャッ
・・・ピロンッ!
(ん?何だ?)
祐希はいきなり携帯から通知音がなったので、開いた。
朱音 午前8時35分
お姉ちゃん、シャッター音鳴ってるの全然気付いてないね
「お、おう、そうだ───」
し〜
「今、ここでお姉ちゃんの事を話したりでもしたら、私や祐希君がどうなるか分からない。だから、偽りの会話を口頭で話し、お姉ちゃんやそれに関する事はL◯NEで話す、良い?」
と、小さい声で言ってきた。
「わ、わかった・・・」
ポチポチポチ
「それで、朱音は何頼む?」
ポチポチポチ、
「私は・・・このフレンチトースト」
シュポッ!
シュポッ!
なあ、トイレ行きたいんだけど、行ってもいいか?←祐希
フレンチトースト初めて食べるけど、美味しいの?←朱音
・・・?
朱音は少し困惑した表情を浮かべながらも
ポチポチ、シュポッ!
良いよ
と、返信してきた。
ポチポチ、シュポッ!
ありがとう
ガタッ、スタスタ
祐希は椅子から立ち上がり、トイレに向かった。
・・・
「朱ちゃんと何も言葉を交わさずにトイレに向かった・・・そして少ししか見えなかったけど、携帯を触って何かをしていた・・・怪しい」
スクッ、スタスタ
楪もトイレに向かった・・・
ガチャッ、
「やべえ、漏れそう漏れそう」
祐希は急いでズボンを脱いで、便座に座ろうとした・・・
バァン!
ビクッ!!
「え!?ど、どうしたんですか!?」
突然、トイレの扉を開けてきた楪に祐希は数cm跳び上がる程、驚いた。
ダァン!
「君・・・私の朱ちゃんと一体何をしているのかな?」
楪は祐希に強く壁ドンをした。
・・・?
「赤・・・ちゃん?」
「ええそうよ、私の朱ちゃんよ」
・・・?
(え?赤ちゃん?一体何の事だ?)
祐希は凄く困惑をしていた。
「さあ!机の下で携帯を触ってたでしょ!!あれは一体何をしていたのかな?」
(机の下・・・携帯・・・)
あ~あ!
「もしかして朱音の事ですか?」
バァン!
「そうに決まってるでしょ?」
今度は左腕で祐希に」壁ドンをした。
「あれはですね・・・次に行く場所を調べてたんですよ、何処か良い所が無いかを・・・」
ふぅ~ん
「それって普通に出来るよね?ねえ」
いや、それは・・・
「真剣に遊んでいる時にそういう風な事をやると・・・少しダサいと言うか、キモいと言うか、何と言うか・・・」
「まあ、女の子が見て冷めたりする様な事はしたくないんで・・・」
祐希はビクビクしながら言った・・・
成る程ね・・・
バシバシッ!
!!?
「流っ石朱ちゃんが認めた男!!覚悟があるわねぇ!!」
そう言いながら祐希の背中を強く叩いた。
「は、はは・・・背中痛いです」
「あっ、ごめんね」
そう言いながら祐希の手を取り、外に出た・・・
スタスタ
「ちょっと祐希君?何でそんなに遅かっ───」
・・・え?お姉ちゃんと・・・祐希君?
朱音は、驚いた。
祐希と楪が恋人繋ぎをして、こちらに向かって来ていた事を・・・
・・・ダンッ!
「?どうしたの朱───」
バチィン!!
え?
・・・最っ低
ズカズカ
ガチャッ、パタン
朱音は力強く歩き、扉を優しく開け、優しく閉め、何処かに走って消えた・・・
「あっ!ちょっ!朱音!!」
タッタッ!バンッ!
はぁ、はぁ
チラッ、チラッ
「居ない・・・」
朱音はもう、ここには居なかった。
「あれ?どうしたの?」
楪は一足遅れて来た。
・・・すいません!
「朱音を今から探してきます!!」
祐希は走り出した・・・
タッタッタッ!
はぁ、はぁ!
(朱音は何処に行ったんだ?何でいきなり何処かに走ってたんだ!?)
くそっ!
「ホントに何処に行ったんだよ・・・」
祐希は手当たり次第に街を走り回って居た。
朱音がバイトをしているコンビニ、公園、河川敷・・・だが、何処を探しても居なかった。
(朱音はホントに何処に居るんだ!!もう分から───)
タッタッ・・・ピタッ
あっ、そう言えば彼処探してないじゃん
祐希は立ち止まった瞬間、また走り出した・・・
タッタッ、キキィー
はぁ、はぁ!
「よ、ようやく着いた・・・」
祐希はずっと候補の中から外れていた場所に着いた・・・
その場所は、朱音の家である。
スタスタ、スッ・・・
ガチャッ
(あれ?開いてる?)
何故か家の扉の鍵が開いていた。
祐希はそのまま家の中に入った・・・




