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異端者

 銃弾の暴風雨と斬撃の嵐を潜り抜けて動いている教師はいなかった。武器を手にした彼らは例外なく、血の海に沈んでいる。

「抹消完了」

 冷たい声が少女の頭上から聞こえた。

 彼らを救った三人の男たちは正義の味方ではなかった。理不尽を暴力でねじ伏せる異端者。この世界を破壊する異分子。

 明確な言葉こそ思い浮かばなかったが、少女は彼らをそんな存在だと理解した。

「おーい、生きてるかあ?」

 長髪の男の声が明るいそれに変わる。

 整った顔から見せる人懐っこい微笑みはそれだけで少女の心を溶かしそうだった。

 この人は人殺しで、あいつらと変わらないのに。

「ドントレス、この三人を保護!」

「ちょっと待て、レネゲイドくん。誘拐犯にでもなるつもりか?」

 ゼノがツッコミを入れる。少女は彼のことも観察していた。おそらくは彼が三人の中では一番頭が良いのだろう、と思った。

「俺はロリコンじゃねえ!」

「アホ! 突っ込むところはそこじゃない。どこに匿うつもりかと聞いている。私たちの拠点にでも連れ込む気か?」

「そういうわけには……」

「いかないだろう」

 重低音が響く。声の主はドントレスだった。

「秘匿事項を一般人に見せるわけにはいかない。仮にも、記者だからな」

「そうだよなあ……どうする?」

「君が訊いてどうする? 仮にも君は指揮官だろう?」

「そうなんだけどさあ、一番年下だし」

「精神年齢は確かに一番下だな」

「そこ、突っ込まなくていいんだよ!」

 三人の漫才にも似たやり取りを見て、少女はくすりと笑う。

「あー、悪いんだけどよ……拠点に匿うわ。秘匿事項は全部パソコンかどっかに入れておきゃ、何とかなるだろ。鍵つけりゃ多分大丈夫だろうし」

「君の多分、はあまりあてにならないんだが……まあ、今はそれが落としどころか。そろそろ、異変に気付かれるだろうからな」

 ゼノがため息をつく。

「というわけだ、ドントレス。レネゲイドくんの軽率な行いには後で説教をするとして、子どもたちを保護しよう」

 大人数の足跡が迫る音を聞いたドントレスは苦い顔で頷いた。

こんにちは、星見です。

休みがなさすぎて、マジで倒れるかと思った5月でした。まさかGWのぞいたら休日ゼロとは……


それはさておき、1か月ぶりの更新です。お待たせしました。

そろそろ中盤……どころか終わりが見通せません。

ではまた次回お会いできることを祈りつつ……

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