その婚約破棄を審議します
妹に冤罪を擦り付けられそうになった姉を救う話です。
「私はラミとの婚約を破棄する。そしてルミと婚約する。その理由はラミが妹のルミを虐げたからだ」
「待って下さい」
「その婚約破棄を審議します」
マカロ王太子が卒業パーティーで婚約破棄を宣言している時に一組の男女が乱入した。
一人の若い女性、もう一人は年配の男性だった。
「貴様達、何者だ。邪魔をするな」
「失礼致しました。私はエメル聖国で聖女をしておりますローラと申します」
「エメル聖国で審議官をしておりますジャッジと申します」
「何故エメル聖国の聖女と審議官が婚約破棄の邪魔をする」
「実は大聖女様が最近流行りの不当な婚約破棄に心を痛めておいでなのです」
「私達は大聖女様に不当な婚約破棄なのか審議する事を命じられたのです」
「婚約破棄の審議だと?どうやって審議するのだ」
「婚約破棄に関わった者に簡単な質問するだけです」
「面白い。審議してみろ」
「「畏まりました」」
【真実の証言】
ジャッジが真実の証言の魔法を発動させた。
「マカロ殿下に質問します。貴方は姉のラミ嬢が妹のルミ嬢を虐げているのを実際に目撃しましたか」
「目撃していない」
「それでは証拠はありますか」
「証拠は無い。ルミの証言だけだ」
「ラミ嬢に質問します。貴女は妹のルミ嬢を虐げましたか」
「虐げていません」
「ルミ嬢に質問します。貴女は姉のラミ嬢に虐げられましたか」
「虐げられていません」
真実の証言によって、妹のルミが姉のラミに冤罪を擦り付けようとした事が判明した。
「ルミ、貴様は私を騙していたのか」
「そうです。私はマカロ殿下を騙していました」
「許せん。衛兵、この女を地下牢に投獄しろ」
ルミは衛兵のよって、地下牢に投獄された。
「ラミ、済まなかった。愚かな私を許してくれ」
「謝罪は不要です。私の方から婚約解消します」
ラミはマカロに婚約解消する事をを告げた。
「マカロとラミの婚約解消を認める」
マカロとラミの婚約解消が国王に認められて、二人は無関係になった。
「これでトパーズ王国での任務は完了したわね」
「次の任務は何処の国ですか」
「アメジスト王国よ」
二人はアメジスト王国に向かった。