こうして俺の日常は壊れ始めた
太陽が眩しい。布団からはいでると顔を洗って、着替えて、朝食を食べて、いつも通りの時間に家を出る。
「おい。」
天気がいい晴れやかな朝だ。こんな日にはいいことがありそうだ。
「おい!聞いてんのか!」
「聞こえてるよ!あえて無視してるんじゃないか!」
「お前〜!この天使様を無視してタダで済むと思ってるのか?」
こいつは自称天使。なんでか知らないけど僕の頭に住み着いているなんか色々ウザイやつ。
「あぁ思ってるよ。それが何か問題でも?」
今日も相変わらずのやりとりで一日が始まろうとしていた。
「あぁ〜もう!お前はもうちょっと敬えよ!天使なんだぞ?天使様だぞ?」
「へぇー、天使なんだ?ごめーん今まで気づかなかったよ。」
「お前俺が何日お前の頭の中にいると思ってるんだよ!1週間だぞ1週間!」
そうなのだ。鬱陶しいことにこの自称天使1週間も僕の頭に住みついていやがる。
「で?なんでお前は僕の頭の中にいるんだ?」
「前にも言っただろ?大人の事情ってもんがあって、おこちゃまには話せないって。」
「お子ちゃまじゃないし!もう高校生だし!」
「高校生なんてまだまだ子供だよ。」
「なんでそうやっていつもはぐらかすんだよ?」
「はぐらかしてるんじゃないよ。本当に言えないんだよ。しっかしお前さんよぉー。相変わらず友達いないんだな?」
もう学校についていた。僕が誰とも喋らないのをいいことにからかってくる。
「五月蝿いなぁ。僕は一人でいるのが好きなんだよ。」
「あーそうかい。」
それ以降学校にいる間こいつは喋りかけてこなかった。
「なあ、お前はいつまで俺の中にいるんだ?」
授業後、珍しく僕から話しかけた。
「どうした?この俺様が恋しくなったか?」
「そんなんじゃないよ。いつになったら出てくのかな?って思っただけ。」
「そんなもんお子ちゃまが知ることじゃないよ。それに、、、俺にもよくわからないんだよなぁ。」
「はぁ?!なんなんだよお前!早く出てけよ。」