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異世界なう―No freedom,not a human―  作者: 逢神天景
第十二章 愛円喜煙なう
333/396

293話 『最低』なう

前回までのあらすじ!


 ばたん、きゅ~

「……人間って恥ずかしさのあまり気絶することって本当にあるんだ」


 時刻は深夜……だろうか。俺が目を覚ますと、布団の上で横になっていた。

 当然のごとく、布団は全員分くっついている。キアラはどこかへ行ってしまっているが、それ以外の皆は……俺を真ん中にして、スヤスヤと寝ている。

 右腕には冬子とリャン、左腕にはシュリーとマリル、そして俺の上に美沙。いや美沙の位置だけおかしい。

 腕を押さえる、力強い感触。接する肌はすべすべで、マシュマロのように柔らかい。だけど、持ち上がらない。ドクドクと伝わってくる鼓動が、熱い。

 吐息が近い。


「……俺が襲うとか考えてないのかな。無さそうだな」


 なんか皆幸せそうな顔で寝ている。それだけ信頼されているのだろう。


「……よいしょ」


 ふわっ、と全員の身体が浮く。彼女らを起こさないようにゆっくりゆっくりと浮かび上がらせ、そっと皆の布団に寝かせた。


(カカカッ、風のコントロールも上手くナッテキタジャネェカ)


(まーね)


 体を起こし、俺は窓の方へ。カラカラと窓を開け、そのまま風に乗って屋根の上へ。


「あー……重たかった」


(カカカッ、ソンナコト言ったら、キレられるゼェ?)


「だね」


 心臓がバクバクと五月蠅い。もっと冷たい空気が欲しい、じゃないとこの心臓がもたないと思う。


「暗いなぁ」


 日本の観光地なら、この時間でも煌々と灯りがついているだろう。でも、この国は真っ暗。星が凄く綺麗に見える。

 いつからだろうね、夜景って言って……人工的な光を尊ぶようになったのは。


「なんてね」


(夜はセンチメンタルにナルッテヤツカァ?)


「だと思う」


 彼女らから離れたことで、やっと心臓が落ち着いてきた。そりゃそうだ、十代の男子が大好きな女の子に布団の中で抱き着かれて……精神を安定させることなんて出来やしない。


「……皆、凄い可愛いよね」


(アー、惚気ナラ、あのグレイプトカ言う野郎に聞かせて来いヨ)


「あ、それはナイスアイデア」


 もう誰かに言いたい。皆がどれだけ可愛いのか、綺麗なのか。凄く、凄く好きだ。


「俺がこんな恋愛脳だったなんて思っても見なかった……」


(……デモ、オメー。サッキは頬触ったダケダッタナ。抱きしめタリシテェンジャネェノカ?)


「………………足、触ろうとした」


(……………………………………………………ドン引きダゼ)


 悪魔にドン引きされた。死にたい。


「しょうがないじゃん……」


(イヤ、マダオッパイの方が健全ダゼェ)


 そんなこと言ってもしょうがないじゃないか。


(キメェ)


 ドストレートに罵倒される。うちの相棒が酷い。

 俺はため息をついて、活力煙を咥える。火を点けると煙がたち、俺の肺の中にゆっくりと入ってくる。


「ふぅ~……」


 煙が体に満ちていく。ああ、美味い。

 温泉と女体で溶かされた脳が、じわじわと戻っていく。固形になり、動き出す感じがしてくる。


「……皆、可愛すぎない? ってか、綺麗過ぎない? もうなんていうか、あの、凄い好きなんだけど」


(微塵も脳回ってネェナァ……相槌打つダケデイイカァ?)


「うん」


 呆れ声のヨハネス。


「皆見てるだけで、もう心がふわふわ浮ついてどこかに行きそうになる。皆がお願いしてくれたら、俺は世界を救えるかもしれない」


(ソーカソーカ。明日の晩御飯は赤飯ダナ)


「明日から俺、どんな顔すればいいんだろう。皆から話しかけられただけでニヤニヤしちゃうかもしれない」


(コイツ、思ってたヨリ恋スルト駄目にナルタイプダッタンダナ)


 失敬な。俺は駄目になってなんかいない。

 こうしてちょっと発散すれば、明日には元通りさ。


「……ああ、凄い好き。…………はぁ」


 ひとしきり吐き出した俺は、ため息をついて空を見上げる。


(決意……なんて、カッコいいもんじゃないよね)


 ダンジョンで『気持ち悪い独占欲』と思っていた、俺の感情。

 それは結局、俺が皆のことを『好き』になっていたというアホみたいな話。

 愛だの恋だの分からないと言っておきながら、こんなことになってしまう。


「皆のことが好き、かぁ……やっぱり、良くないこと、だよね」


 すーっと、脳が冷える。少し、冷静になってきた。

 複数人と関係を持つなんて、良くないこと……のはずだ。良くないというか、女性に失礼。俺ならされたくない。

 でも、この世界でそれを咎めた人は一人しかいない。


「……タローとか、サリルとか……AG連中からは『別に良いんじゃないか?』って言われそうなんだよな。複数人の女性と関係を持つこと」


 それが良くないという意識を忘れた時は、もっともっと俺は自分のことが嫌いになってしまうだろう。

 だから――


「……流石にこんな時間にケータイをかけるのは、良くないだろうけど」


 そう呟きながら、俺はとある人をダイヤルする。プルプルプル……とほんの少しの時間を空けて、相手が出てくれた。


『なんだね、こんな時間に』


「あ、ティアール。……ごめんね、遅くにいきなりかけちゃって」


『フン。私はお前に常識など期待していない。だが、くだらん用事だったら切るぞ』


「あー……」


 まぁ、くだらないよね。でも、俺はティアールに複数人の女性と関係を持つことについて話すことにした。


「えーっと……どこから、話したものかな」


『結論だけ言え』


「結論……っていうか、言いたいことがあるだけなんだけどさ。……俺、どうやらチームメンバーの皆が、女性として好きになっちゃったみたいでさ。皆と一緒にいたいから……俺、皆とけっ……つ、付き合いたいんだ」


 言った。言葉に出した。

 五股宣言。ハーレム宣言。

 ティアールは少しだけ黙ると、ケータイの向こうから椅子から立つ音が聞こえた。


『少し待て。私は仕事が終わった後、酒を飲みながら本を読むのが好きでな。ふ、今夜はお前の話を肴に酒を楽しむことにする』


 そう言ってごとごととボトルの置かれる音。そしてトクトクとお酒が注がれる音が聞こえてきた。

 俺もアイテムボックスからお酒を取り出し、グラスに注ぐ。


『で……お前はそれを私に聞かせてどうしたかったんだ? 私は都度言っているだろう。複数の女と関係を持つなど……刺されても知らないぞ、と。それとも何か? 怒られたかったか?』


「うん」


 俺が肯定すると、ケータイの向こうから少しだけ驚いたような雰囲気が伝わってくる。


「最低なのは間違いないからね。でも、それはちゃんと理解した上で……皆を愛したい」


『最低、か』


「うん。ティアールも言ってたじゃん。複数の女を侍らせるなんて、刺されても仕方ないって。俺は……最低の男だよ」


 俺がそう言った後、ティアールは少しだけ黙った。そしてカラン……と氷の音。


『お前は明日死ぬのか?』


「え?」


 唐突な問い。その意図が分からず問い返すと、ティアールはフンと鼻で笑った。


『真剣な声で、そう簡単に自分を評価するな。お前はまだ生きている』


 俺はまだ生きている。

 ズン、と底に沈むような悲しい声音。


『それにそもそも、お前が最低かどうか決めるのはお前じゃない。無論、私でも無い』


「じゃあ……誰が?」


『言われんと分からんか? 君と人生を共に歩む者たちだ。「男やもめに蛆がわき、女やもめに花が咲く」と言うだろう? 君が最期、床に伏した後……周囲にいる人間が笑顔かどうか。その瞬間、君という男が『最低』だったのか、『最高』だったのかが分かるんだ』


 淡々と、しかしハッキリとした意思を以って言葉を紡ぐティアール。


「でも……」


『でも、じゃない。……どうしても、それが理解出来ないなら。お前は妻を、そして未来に生まれるであろう子供たちを守り抜け』


 コトン、とティアールのケータイの向こうから……グラスを机に置く音が聞こえた。


『守り抜け、お前が死ぬまで、絶対に死なせるな。そうすれば少なくとも……無様に妻と娘を殺され、その仇を間違え続けていた男。そんな愚物より下にはならん。「最低」では無い』


 …………。

 俺は、口をつむぐ。たっぷり十秒は黙っていただろうか。お酒をあおり、活力煙に火をつける。


「愚物とか……ティアールが最低なわけがない。そんなの、あり得ない」


「……ふっ」


 ティアールは一呼吸置くと、キリっとした口調で語り始める。


『であれば、お前も最低ではないな。良いか? お前は自分の妻が、自分で「最低だ」なんて言っていたらどうだ。嫌な気分になるだろう? 自分のことを嫌うな、卑下するな。胸を張れ』


 ……それを、隠すつもりではいた。


『隠すつもりだった? 阿呆が。お前は自分の妻に隠し事が出来ると思っているのか。少なくとも、私は無理だったぞ』


「あ……」


 そういえば……俺って分かりやすいのか、皆に隠し事しててもバレるんだよね。

 ティアールもそうなのか。


『もちろんそうだ。その代わり、私も妻のことを理解するよう努めていたがな。まぁ、お前にそれが出来るとは思えんが』


「それは……や、やるよ。出来るよ」


『どうだかな。……何が怒られたい、だ。弱音を吐くな、お前の人生だ。自分で決めて、自分で責任を取れ。それが一人前ということだ。私を自傷行為に巻き込むな』


 ティアールの口ぶりは、なんだか父さんを思い起こす。

 まぁ、父と子ぐらい歳が離れてるんだから当たり前か。


『お前はこれから先の人生をかけて、彼女らを幸せにするんだ。それが男の責務だ。お前と共に生きると決めた彼女らの覚悟を受けて、意地でも幸せにするのが義務だ』


 男の責務、義務。

 そうか、幸せにする……か。それが俺のやるべきことか。


「……なにがなんでも、幸せにするよ。俺は皆といられるだけで幸せだから」


『そうか。あとはそう、自分を蔑ろにするなよ? 一緒に幸せになるんだ。それが男女だ』


 ティアールの言葉に、頷く。


「また何か聞いてもいい?」


『……男女関係のことで分からないことがあれば相談に乗ることも吝かでは無い。だが、勘違いするなよ? お前に誑かされた、女性たちが可哀そうだからアドバイスしてやるだけだからな。決してお前のためではない』


「……ありがと」


『失礼します、旦那様。……あ、お話し中でしたか。申し訳ありません、また……』


『いや、良い。どうせ相手はキョースケだ。どうした?』


『い、いえ……その……し、失礼します!』


『む? おい、レール! ……すまない、キョースケ。何故かレールがお菓子みたいなものを持っていたんだが……どこかへ行ってしまった』


 レール?

 そういわれて、フッと思い出す。そういえば昔、たまたまティアールと一緒に助けた獣人族の女の子。

 あの時、命が助かったのは知っていたけど……


「今、どうしてるのその子」


『レールか? ああ、うちでメイドをやっている。よくやってくれているよ、スケジュール関連などは彼女にまかせっきりだ』


「……そっか。仲よくやってるんだね」


『ああ。私が隠居する前に、彼女だけは一人前にしてやるつもりだ。さて、レールを追いかけねばならん。酒の肴になるような相談ならまた聞いてやる。じゃあな』


「うん、ありがとうティアール」


 ツー……ツー……。

 ケータイをアイテムボックスにしまい、俺は活力煙の煙を吸い込む。


「そうか……あの女の子。元気にやってるんだ」


 怒られたいって、思ったけど……励まされちゃった。

 ……最低って、自分で思っていたらバレる、か。


「そうだねぇ……」


 新しい活力煙を咥えて、火を点ける。揺らめく紫煙が空に溶けていくのを見ながら、俺は屋根の上に寝転がった。

 もう少しだけ、ここにいよう。降りたらまた日常だ。すぐに皆がハーレムを受け入れてくれるなんて思っていない。でも、いつかはそのゴールにたどり着くために頑張らないといけない。

 皆を幸せにするために。


(カカカッ、ンダァ? キョースケ、面白い顔シテンゼェ?)


「そっかぁ」


 俺は言いながら、笑う。

 今の俺の顔を見てるのが、ヨハネスと星だけでよかった。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「……と、まぁ。そうらしいです」


 布団の上。

 冬子たちは……顔を真っ赤にして、布団の中でうずくまっていた。


「………………え、京助ってそんなに私たちのこと好きなの?」


「今までそんな素振り……あった? それとも、私が入る前にいろいろあったの?」


「ヨホホホホ……ヨホホホホホホ……ヨホホホホ」


「少なくともー……デートに行った時も、そんな感じはなかったですねー」


「……マスターも、普段なら結界なり何なり張るんでしょうね」


 屋根の上で何か話していたら……まぁ、聞こえる。人間でもぼそぼそと聞こえるのだ。まして獣人族の二人からしたら……


「明日、どんな顔をしてマスターと話せばいいんですか……」


 ひそひそと声を潜める。屋根の上の京助に冬子たちの会話が聞かれたら、なんかちょっと気まずいからだ。


「……えっと、今から押し倒したらダメ?」


 美沙が――今一番、言ってはいけないことを言う。


「………………………………き、京助が、私たちに、その、つた、伝えたくて言ってるわけじゃないんだ。それなのに、私たちが……その……」


「冬子ちゃん、本音」


「抱きしめて欲しい……」


 ぶっちゃけ、もうおしまいにして欲しい。そろそろ男らしく抱いて欲しい。

 なんかもう、相手に対して失礼とかアホみたいにどうでもいいから――全部全部、忘れて京助が抱きしめて欲しい。

 いや、でもどうやって我慢すればいいんだこれ。


「……実際問題、このタイミングで我々が思いを伝えるのは変な話ではないのでは?」


「そ、そうか?」


「だって……この前のダンジョンで、我々は死にかけたではないですか」


 死にかけた、その通りだ。

 京助と離れ離れになり、冬子がギリギリで能力を開花させねば……今頃、ここにいないかもしれない。

 でも、だからと言って京助が頼りないなんて思えない。むしろ、あそこで生還出来たからこそ、私たちは京助を助けることが出来ると自信を持てたわけで――


「……そういう、ことか」


「ええ。感謝、尊敬は消えません。それに付随する愛も。でも、今ならば我々は……守られるだけではないと言えるのではないでしょうか」


 そう考えれば、このタイミングというのも悪くはないのかもしれない。

 悪くはないのかもしれないが――


「ヨホホ、切欠が欲しくはあるデスね」


「旅行ってー……いい切欠では?」


「切欠になるようなイベントかぁ……キアラさん、何かいいアイデアはありませんか?」


 虚空に話しかける美沙。すると、押し入れがガラリと開いて中からキアラさんが下りてきた。待て、いつからそこに。


「最初からぢゃ」


「心を読まないでください」


「それで――切欠、ぢゃったな」


 サクッと話を進め出すキアラさん。彼女は顎に手を当てて、ふむと考える。


「普通に聞いちゃった、で良いんで無いかのぅ? お主らに聞こえるようなところで会話をしておった、あ奴が悪い」


 身も蓋もないことを言いだすキアラさん。それじゃあなんかこう……ダメな気がする。

 なんというか、やっぱりハーレムをするには、ちゃんと話し合いが大事な気がするのだ。


「切欠と言うのなら……タロー辺りにキョースケを煽ってもらって」


「いや」


 キアラさんの発言を遮り、冬子は顔をあげる。


「……確かに、ピアの言う通りだ。勝ち戦になってしまったのは少々拍子抜けだが、私たちが京助に気持ちを伝えることに何の違和感も無い」


 どうせ、京助がすぐにそれを受け入れるとは考えづらいが――でも、話し合いをする必要はあるんだ。それならば、ここで決着をつけても問題無いだろう。


「やるんだねっ!? 今……! ここで!」


「ああ! 勝負は今! ここで決める! ……いや、進○ネタは置いておいてだな」


 美沙にやんわりツッコミを入れ、冬子は咳払いする。


「もちろん、皆の意見も尊重するが……。私は、今ここで聞いたことはあいつに言わず――明日にでも、私たちの気持ちを伝えたい。どうだ?」


 冬子が皆を見渡すが、誰も首を振らない。賛成のようだ。


「まぁ、今のマスターが断るとは考えづらいですからね」


「ヨホホ……一番の難題だと思っていた、ハーレム問題をキョースケさんが自分で肯定してるデスからね」


「え、今押し倒すって話じゃなくて明日なの?」


「同じ部屋にいるのにー……我慢するんですかー?」


 肉食二人がキョトンと首をかしげる。


「たぶん京助はハーレムになったからって、すぐに……その、エッチなことはしないと思うぞ」


 そういうのこそ、順序を踏みたいと思いがちな男だ。


「む?」


 キアラさんが何故か窓の方を見て――唇の前でスッと人差し指を立てた。冬子たちが窓の方を見るが、そこには誰もいない。京助が戻ってきたのかと思った。


「しかしお主ら、ではなんと言ってあ奴に伝えるんぢゃ?」


「言うんならー、普通に……私たちを食・べ・て? とかですかねー?」


 普通とはいったい。


「いや……まぁ、ダンジョンで私たちが話したことを伝える感じでいいんじゃなかろうか。私たちが何故、ハーレム状態が良いのかとか」


「それよりも、まずは好意を伝える方が大事でしょう。愛してる……の言葉じゃ、足りないくらいにマスターが好きだ、と」


 どっかで聞いたことのあるフレーズだ。しかし、好意をストレートに伝えることは重要だろう。


「好意を伝えて、んー……ヨホホ、どうして欲しいかも伝えるべきでしょうデス。ワタシは、まずは……膝枕をして頭を撫でてあげたいデス……」


 母性ならぬ姉性だろうか。リューさんは頬に手を当ててくねくねと体を揺らす。


「というか、私はまだマスターとキスをしていないので、優先的にキスをさせていただきたいです」


「その後は……やっぱり肉体関係だね! 誰が最初に抱かれるかじゃんけんしよう!」


「いいですねー。もうそろそろ、こう……やっぱり我慢の限界だったんですよねー。ふふふ、これから自分色に染め上げてあげますよー。……若い子を自分色に染め上げる快感って、自分がする側になるのは初めての経験ですねー」


 ブレない二人だ。ブレないが――


「マリルはまだしも、美沙。お前は何をすればいいのか知ってるのか?」


「舐めないでよ、冬子ちゃん。これでもレディコミとかエロ漫画とかポー○ハブとかはしっかり受講済み! それに、いざとなれば京助君がリードしてくれるはず!」


「甘い、甘いぞ美沙。京助の性知識なんか保健体育の教科書と私の貸したBL同人だけだ! あいつ、ジ○ンプのちょっとエッチなラブコメ漫画が限度なんだぞ!」


「いや何言ってんの冬子!?」


 スパァン! と窓がいきなり開き、誰かが乱入してくる。

 誰かというか、京助だった。


「「「「「えっ?」」」」」


「あっ」


 …………えっ?

…………えっ!?

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