君は何色?
やりたいことも叶えたいことも何もない。
何事もなく平然と過ごせればそれだけで。
周りに同調し、景色に同化して、まるでカメレオンのごとく七変化。
本当の自分を隠し、自分を偽る。
何色にでもなれる自分に誇りを持った。
でもその自分って誰のこと?
鏡を見ると思う。ここに写っている人は誰なんだ。
カラフルなはずなのに、灰色に淀んだ誰かが写る。
僕は一体何色なんだ。
自分の色を主張しすぎて嫌われて。
それでも輝いて見える君にどこか憧れを持った。
自分だけの色。唯一無二の色がこんなにも美しい。
誰でも持っている色。ありふれた色がこんなにも汚い。
ようやく気づく。
自分の醜さに。
変わりたい。
灰色を纏った体を必死に磨いた。
でもその下にあるはずの色は見えてこない。
僕は一体何色なんだ。
君の色になりたい。
でも君の色にだけはなれなかった。
今まで誰の色にでもなれたはずなのに。
自分のたった一つの武器がなくなった。
そんな目で見ないでくれ。
もうだめだ。
君の目に映る自分。
君の色にかき消され、灰色ですらなくなった。
僕は一体何色なんだ。
ねぇ、僕は一体何色なの?
君に尋ねる。
あなたに自分なんてあるの?
その言葉にハッと気づく。
灰色を磨いても何も見えるはずがない。
その下には何もなかったんだ。
磨いても無意味だったんだ。
私も手伝ってあげる。
と笑顔でいう君は僕の手を引っぱった。
僕は一体何色なんだ。
そんなの何色でもいい。
僕の色は僕だけのもの。
何色だろうが関係ない。
それがありふれた色だとしても。
自分の色を誇れるかどうかなんだと。
灰色の殻を脱ぎ捨てる。
君の瞳に写った僕はなんだか少しだけ輝いて見えた。
これを読んで何か感じるものがあれば嬉しいです。




