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君は何色?

作者: 陽
掲載日:2016/03/24


やりたいことも叶えたいことも何もない。



何事もなく平然と過ごせればそれだけで。



周りに同調し、景色に同化して、まるでカメレオンのごとく七変化。



本当の自分を隠し、自分を偽る。



何色にでもなれる自分に誇りを持った。



でもその自分って誰のこと?



鏡を見ると思う。ここに写っている人は誰なんだ。



カラフルなはずなのに、灰色に淀んだ誰かが写る。



僕は一体何色なんだ。




自分の色を主張しすぎて嫌われて。



それでも輝いて見える君にどこか憧れを持った。



自分だけの色。唯一無二の色がこんなにも美しい。



誰でも持っている色。ありふれた色がこんなにも汚い。



ようやく気づく。



自分の醜さに。



変わりたい。



灰色を纏った体を必死に磨いた。



でもその下にあるはずの色は見えてこない。



僕は一体何色なんだ。




君の色になりたい。



でも君の色にだけはなれなかった。



今まで誰の色にでもなれたはずなのに。



自分のたった一つの武器がなくなった。



そんな目で見ないでくれ。



もうだめだ。



君の目に映る自分。



君の色にかき消され、灰色ですらなくなった。



僕は一体何色なんだ。




ねぇ、僕は一体何色なの?



君に尋ねる。



あなたに自分なんてあるの?



その言葉にハッと気づく。



灰色を磨いても何も見えるはずがない。



その下には何もなかったんだ。



磨いても無意味だったんだ。



私も手伝ってあげる。



と笑顔でいう君は僕の手を引っぱった。




僕は一体何色なんだ。



そんなの何色でもいい。



僕の色は僕だけのもの。



何色だろうが関係ない。



それがありふれた色だとしても。



自分の色を誇れるかどうかなんだと。



灰色の殻を脱ぎ捨てる。



君の瞳に写った僕はなんだか少しだけ輝いて見えた。




これを読んで何か感じるものがあれば嬉しいです。

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