死生観
「こいつは安らかに死ぬべきなのよ」
「何言ってるんですか!!そんなに軽々しく死ぬなんていうべきじゃないです!!」
「そう?こんな苦しい治療してまであんたはこいつが生きる意味はあると思うの?」
「確かに今は苦しいかもしれません……でも!!その先にある未来まで捨てるのは違うわ!!」
「何それ?いつ再発するかもわからない、そもそも完治するかもわからない、だったら好きなことして余命を過ごすってのは悪いことじゃないでしょ?」
「まだ20歳ですよ!?完治させればいいんです!!余命を考える歳じゃないでしょうに!!」
俺のベットの上毎度のごとくでギャーギャーさわいでる可愛らしい天使と悪魔俺がこいつらが見えるようになったのは今から3ヶ月前ぐらいのことだ。医者にガンの宣告をされたその日の夜放心状態でベットで眠りにつこうとしてたらベットの横に今までの人生で見たことのないほどの美人が立っていた。
「ねぇ?あなたの幸せを祈らせて?」
そういって俺の手を取って透き通るマリンブルーのような瞳で俺を見てくる
「えっいやあの病室を間違えてませんか?」
「フフフ私が見えてるでしょう?間違えてなんかないわ?私は天使のリンよ、ガン治療がんばりましょう?」
そういってベットの横に座ってきた彼女の美しい腰まであるブロンドの髪についつい目が行ってしまうってまてまて!!なんだこの状況!?状況整理が必要だ……体調悪くして入院する←わかる、ガン宣告されて放心する←わかる、美少女天使が一緒に頑張ろうと微笑んでくる←!?!?!?!?!?!?!?
「いきなりで混乱したかしら?でも大丈夫私はあなたの味方だから、今日はもう疲れたでしょ?おやすみなさい」
そういって頭をなでてくる天使さんの手はとてもやわらかくて、やさしくて……
「え、ええと天使さん?でいいんだっけ?お休みなさい?」
「うん、おやすみなさ「ちょっと待ってくれる?」」
天使さんの美しい声色を気の強そうな声が遮ってきた、俺は驚き声のした方に目をむけるとショートカット黒髪ツリ目美人が仁王立ちしていた。
「ねぇねぇガン治療なんてやめて最後はパーッと楽しいことやって死んだほうがいいと思わない?」
そう言いながら不敵な笑みを浮かべて彼女は俺のベットの横に座ってきた。
「私は悪魔のフランよあなたが楽になるように助言しに来たわ」
そういって笑いながら俺の手をとってこようとする悪魔さんの手を天使さんが叩いた。
「何?」
天使さんは手を叩かれて不機嫌そうな悪魔さんを無視して俺に話しかける。
「悪魔の話に耳を貸す必要はないわ、あなたは自分の病気を治すことだけに専念しましょう?」
「確かにあたしは悪魔だけどさ?話くらいさせてよ?ね?あなたも話くらいは聞いてみない?」
そういって可愛らしい八重歯を光らせながら提案をしてくる、まぁ話くらいならいてもいいかもとか思ってしまう俺はお人よしなのだろうか?この場合は悪魔よし?と変なことを考えていたら悪魔さんが話しかけてきた。
「沈黙は肯定ってことよね、私はねこう思うの、きついガン治療をせずに残りの余命を楽しんだほうがいいんじゃないかってね?」
「そんなこと良い訳ないでしょ!!」
「あんたの意見は聞いてないんだよ天使、私はあなたの意見が聞きたいの」
そういいながら俺の顔を両手で持って話しかけてくる。
「俺は……まだ生きたいよ……やりたいこともまだまだたくさんあるんだ」
そうだ俺にはまだまだやりたいことがたくさんあるんだスポーツもゲームもまだまだやりたりないし休学中の大学だって卒業したい、もっといろんなことを知りたいんだ。
「そう……最初はみんなそう言うわね……でも私はあなたの安らかな死を祈らせてもらうわ。それじゃまたくるね、おやすみなさい」
そういって悪魔さんは背を向けてスッと消えていった。驚いていた俺の頭に天使さんが手を置いてやさしく微笑む
「よく言ってくれたわ。その強い意志があればガンなんかには負けないわ、今日はもう遅いし体に響いちゃうから聞きたいことはいっぱいあると思うけど……今日はおやすみなさい」
「え、えっとわかりました。て、天使さんもおやすみなさい」
俺がそういうと天使さんは微笑みながら後ろに飛ぶようにスッと消えていった……なんかすごいながされちゃったけど本当なんだったんだろう……ガンは宣告されるは美少女天使と悪魔に出会っちゃうは人生で一番いろいろなことがあった日だと思うよまじで……とりあえず明日から治療がんばらないとな……絶対治してもっといろんなことをやってやる!!そう思いながら俺は眠りについた。
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