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魔法使いになった俺、ちょっと実家に帰りたい  作者: ぼっち飯


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第23話:『銀翼』の誘い

俺が特訓している間、ディヒトは随分楽しかったようだ。俺達は完全に『銀翼』に懐いた。ヴィントを走らせても良い場所を教えてもらったとかで、今日も朝から出かけるディヒトとヴィントを窓から見送り、俺は奴らが戻るまでちょっと走り込みをしてから魔力操作の自主トレだ。日の出とほぼ同時に起きて食事前に朝活だなんて、ほんの数日前には想像もしていなかった意識高い系な過ごし方をしている。


この世界では一日三食の習慣が根付いてはいるものの、冒険者たちは「昼は食えたら食う」みたいな感じだとフォンゾは言っていた。アイテムボックス持ちがいれば別だが、そうでなければ一食抜くだけで荷物が減らせるじゃんって。そうだけど…。そうだけど…!

まあ『銀翼』はパンを多めに持って行ってあとは現地調達して荷物を減らしているそうだ。そうすれば大体は三食食える、と。


フォンゾに色々聞かせてもらったおかげで、俺もちょっとはここの常識を学べたと思う。ダンジョンの話に喰いついた俺に、フォンゾは初めてダンジョンに行くときは一緒に行ってくれると約束してくれた。ディヒトも乗り気だ。ダンジョンに行っている間のヴィントの世話はザックに頼めないか、ルークが聞いてくれるようだ。


早くダンジョンに行ってみたいが、何の備えもしないド素人のまま行くのが危険なことくらいわかっている。初心者講習は午後開かれることが多い。魔法はフォンゾに教えてもらえたから、それ以外のいろんな講習を取ってみて、必要なものを決めることにした。ディヒトは体術と剣術は一回目の講習でもう来るなと言われていた。まあ…すでに強いもんな。俺はへなちょこすぎて剣術はあきらめるよう言われた。…しばらくは体術と薬草の講習だけ参加しよう。


講習のない時はディヒトと一緒に鉄級向けの依頼をこなしたり、ギルドのマップを借りてヌフの町中(まちなか)にあるダンジョンを調べる。一応、見るだけなら5階層までのマップは無料(タダ)だった。これはありがたい。


ダンジョンが町の中にあるのはとても珍しいらしい。一応ギルドの敷地内にあるが、管理自体は領主が行う形とのこと。ヌフのダンジョンは地下に広がっていて、下に行けば行くほど魔物が強くなっていく。今のところ64階層までは確認されていて、その先がどうなっているかは不明。単純に考えれば地下200m以上の深さの構造ということだが、階層によっては空や海が広がっていたり、雨の日があったり、単純に地下にどんどん潜るだけ、というわけではないようだ。考えても仕方ないので、不思議だな~で済ませておこう。




なんだかんだ忙しく過ごして1週間。ルークが誘ってくれたのでありがたく着いて行き、『銀翼』ホームにお邪魔して夕飯をご馳走になる。いや、ちょっと違うな…。前日にキッチンを借りて料理してみたら普通に作れたから、食材を用意してもらって俺とエデルで調理を担当だ。一人暮らしで身に着けた料理スキルがこんなところで役に立つとは。


「なあお前ら、ダンジョン行かねーか?」


「「ダンジョン!」」


ルークの言葉に俺とディヒトの声が重なった。行きたい!


「ダンジョン、最初の5階層は洞窟みたいな感じなんだろ?俺達ちゃんと調べてるんだ。」


「行こう、行きたい!明日か?」


「ディヒト、さすがに明日は無理だ。明日は準備に時間を取って、明後日行くぞ。ただし、…」


ルークは言葉を切って、それから続けた。


「行くのは新ダンジョンだ。」


新ダンジョン?


「気持ちが乗らなければ行かなくてもいいが、俺達は行く。はっきり言うと、お前たちの指導より目の前のチャンスの方が重要だからだ。新ダンジョンは特にディヒトにとっては嫌な場所かもしれない。…お前のテントがあったところだ。行けるか?」


隣のディヒトを見る。眉根を寄せたしかめっ面。だが、目には強い光を宿していた。


「俺がそんなに軟弱者に見えていたとしたら心外だな。草原の民は強さを求める。戦える場所があるならどこへでも行こう。よろしく頼む。」


「俺も大丈夫!行きたい!」


『銀翼』にホッとした空気が流れた。


「ハア…良かった。ディヒトは普通に強いから、いてくれるとありがたいんだよね。アラタは身体能力に不安があるけど、実践で覚えた方が使えるようになりそうだからディヒトがOKなら嫌だって言っても連れて行くつもりだったけどね。」


なんか圧のある笑顔でフォンゾが言う。


「よっしゃあああ!荷物持ちゲットだぜぇぇぇ!!!」


「俺の存在意義!」


なんかオスカーが異様に喜んでいる。まあ、できちゃったしな…アイテムボックス。フォンゾもアイテムボックスは使えるけれど、魔力を温存したくてあまりたくさんは入れないようにしているらしい。容量を拡張して見た目よりもたくさん物を入れられるマジックバックは高すぎて買えないので、いつかダンジョンで見つけることを夢見ているところだそうだ。


よし、記念すべき初ダンジョンだ。こんなに喜んでくれているオスカーにはしっかりと守ってもらおう。…スパルタ師匠フォンゾから。

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【★★★★★】にしてくださるととても嬉しいです。


応援してくださる方、本当にありがとうございます。

読んでくれている誰かがいるってわかるのは、結構テンション上がります。


ではまた来週土曜日に。

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