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魔法使いになった俺、ちょっと実家に帰りたい  作者: ぼっち飯


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第12話:時間とお金

ライゴウ様のお孫さんのお古はちょっと大きかったけど、着心地が良い。靴は何かの皮でできた、ブーツっぽいのを頂戴した。

できるだけ地味なものをお願いしたが、ちゃんと溶け込めるだろうか。ザックが何も言わなければ大丈夫だと思おう。面倒見が良さそうなザックに全力で頼ることを決めた。なにしろ元ギルド長というのを聞いたからな、俺の信頼はザックに置くことにしよう。そのうち何かしらお礼をすれば大丈夫だろ。


なるべく手早く支度を終わらせ、ディヒトと合流する。


「おーアラタ!ずいぶんヌフっぽくしてもらったじゃないか。似合うぞ。」


…の割にはなんでちょっと笑ってんだよ。鏡がなかったから、今自分がどんな感じなのかしっかり確認することはできなかった。レスターさんは太鼓判を押してくれたから、どこかが変というわけではなさそうだし、ザックも特にダメ出ししてきていない。なんなんだディヒト。


「ライゴウ様、良くしていただいてありがとうございます。何もお返しできるものがなくて申し訳ありませんが、このご恩は忘れません。」


「ライゴウ殿、ご助力感謝する。一族のことはまた、後程。」


「ああ。君たちも大変だろうが、冒険者としてやっていくならザックの言うことを良く聞くと良い。ヌフに住むなら、君たちも私の守るべき民の一人だ。困った時はいつでも来なさい。」


ライゴウ様、マジ良い人。ありがとう。恐れ多過ぎておいそれと頼ろうとは思わないけれど、そう言ってくれるのが嬉しいです。


領主館を後にして、いよいよ冒険者ギルドに向かう。ザックがいることだし、定番イベント「怖い先輩にいきなり絡まれる」は起きないはずだ。ヴィントはディヒトに引かれて大人しく歩いている。よく分からないが、こいつ馬の中でも相当賢い方なんじゃないだろうか。ギルド併設の宿泊施設には、厩舎もあるそうで安心だ。


「とりあえずギルドに登録したら、この時間だ。初級用の部屋を手配しよう。それから説明だな。ディヒトは良いとして、アラタは戦闘向きには見えないな。簡単な講習もあるから、興味のあるものを受けてみるといい。」


「それなら、魔法適性をみてやることはできるか?拾ったときには名前くらいしかわからなかったが、すごいきれい好きでクリーンが使えるから、どっかで習っていたのかもしれん。」


「クリーンか…。きれい好きだから使えると思っているお前の単純さがうらやましいぞ。普通は師匠について教えを乞うやつだからな。まぁ、登録の魔道具でそういうのも確認できるから、適性を見て伸ばすのが良いな。」


「あ、あと、ディヒトの食…狩ったワイバーン、少しだけ持ってきたんですけど、売れますか?」


「うん、まぁ状態的にあまり高くはならないが、大丈夫だ。」


「当面の生活費としてすぐに換金できたら嬉しいですが、物価がわからないので一週間生活するのに必要な金額を教えて欲しいです。」


領主館からギルドまでは徒歩だとちょっと時間がかかるとのことで、時間の数え方を教えてもらったら、なんと時計があった。定時法が確立されていて、一日は24時間。一時間は60分。地球と同じで助かる。っていうか絶対俺以外に転移者か転生者がいただろこれ。


時計は庶民が気軽に持てるほど気安いものではなく、領主館からの鐘の音で大体の時間を知ることができる。時間を知らせる鐘の音は朝6時に始まり、9時、12時にそれぞれの時間の回数鳴らされる。15時には3回、18時には6回。


昼12時を0時とする概念もあるので、時間感覚は今まで通りでOKだ。7、10、13、16時は一回だけ鳴り、8、11、14、17時は二回鳴るそうだ。最初昼間の3時間ごとだけだった鐘の音も、商人が増えてきたことで1時間ごとに鳴らすようになったらしい。


物価が知りたいのなら、とザックは道中お金の価値も教えてくれた。お金の単位は「ヒェルト」。紙幣は無くてすべて硬貨だ。


鉄貨で1ヒェルト、10ヒェルト。銅貨で50ヒェルト、100ヒェルト。銀貨が1000ヒェルト、5000ヒェルト。金貨は10000ヒェルトと100000ヒェルト。1ヒェルト=1円と考えて問題なさそうだが、バゲットっぽいパンがひとつ50ヒェルト。

うーん、一般人の平均所得が低いのか、それとも原料が安く手に入る土地なのか。


「○○ヒェルト」ではなく、「銅貨○枚」「小銅貨○枚」のような声が飛び交っている。硬貨はそれぞれ金額の大きい方が一回り大きい。計算しやすそうな値段設定のものが多い印象だ。


道行くカラフルな髪色の人達の服装や、見たことない色や形の食べ物に目を奪われていると、壁で囲まれた2階建ての建物の前でザックが足を止める。


「ここだ。入る前にディヒトの馬を預けに行こう。」


門を抜けてすぐ左へ進んだところの奥にある小屋が厩舎になっていて、ヴィントは無事預かってもらえた。そのまま厩舎近くにもある出入口から入る。状況だけ見たら、今の俺は不安で仕方ないはずなのに、漫画やアニメで見たような「いかにも」な感じに、いい年してテンションが上がる。


オラ、わくわくすっぞ!


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

来週の土曜日はもう来年なんですね。冬休み中に何話か書き溜められたらいいなぁ。


ではまた来週土曜日に。皆さん良いお年を。

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