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#9 彼女の姿

皆さん、こんにちは!アオです!

それでは「あの人は高嶺の花」をどうぞ!

バスに乗り込み周りを見るといつも俺が乗る時間帯とは比にならない

くらい人の量が多い。もちろん、座れるわけもなくバスは出発。

本当は彼女を探す目的で来たがこれでは身動きがとりづらい。


そう考えていると安芸が小声で

安芸「ほら、あそこにいるぞ」

と言って指をさす。その指の先には青谷さんがいた。


彼女は小声で友達と談笑しているようだ。

これはさすがに俺たちが入っていいような感じではない。

安芸「いかないのか?」

俺「だって、どう考えても俺が出ていいような雰囲気じゃないし

  あまり身動きも取れない状態だから.........」


まるで言い訳をするように俺がそういうと安芸が

安芸「........なんとなくお前が恋愛苦手そうな気がした」

わかってくれたのか.........知らないけど納得して彼は

安芸「とりあえず登校時に話しかけるのは無理として委員会はどうだ?」


そう神様が救ってくれたのか俺は青谷さんと同じ委員会に入ることができた。

しかし、一緒の委員会だからと言って特別話すわけでもない。

ましてはクラスが違うのならばなおさらだ。


そうこうしているうちにバスは学校へ到着する。

やっとこの狭い空間から抜け出せると思いながら俺たちはバスを降りる。

俺「やっぱり俺にはぎりぎりのすいている時間帯がいいよ」

安芸「お前にとってはそうかもしれないな........」


安芸「それはそうとして、ここからどうやって距離を縮めていこう........」

こんなにも友達の恋愛に協力してくれるなんて.......そう思うとよい

友達を持ったのかもしれない。

安芸「じゃあ昼休みの時間にクラスに行けば?」

訂正だ。そこまでよい友達とは言えないかもしれない。


俺「なっ........さすがにそれはハードルが高すぎるよ.......

  それに会いに来ていることバレバレだし........」

安芸「そうか?よく陽キャたちが他クラスの友達を読んでいるから

   てっきりその感覚で行けば間違えないと思ったのだが........」

確かにそういうことはある。しかし前提条件が間違っている。


その話は陽キャに通じることで普通の俺にとってはハードルが高い。

俺「でも、さすがにそれも無理だよ........」

俺がそう弱弱しく否定すると反論するように安芸が

安芸「ん~、そうなるとお前付き合うことできないぞ!

   脅すわけじゃないがこのまま一生"憧れ"の存在で終わってしまうぞ」


俺「もちろん、それは嫌だけど........彼女と俺じゃ釣り合わないって」

安芸「だから、お前のそういうところが自信を無くす原因になるんだって!」

少しづつ安芸の声が荒げる形になっていった。

もちろん、彼が俺のことを思って提案してくれているのは知っている。

しかし、彼の価値観と俺の価値観は別物だってことを知ってほしい。


安芸「あ~........お前、あれだけ否定しているけど何か案あるのか?」

俺「.........ないです」

一気に正論を言われて黙る俺。その様子で勝ったかのように安芸は続ける。

安芸「だろ。まあ、俺がいうのもあれだがぐいぐい行くのが一番の

   近道だと俺は思うんだ。だからそれしかない!」


なんだろう、すごく堂々巡りになってしまうな......

時計を見ればHRぎりぎりになっていた。すぐに彼との会話を終え

自分の席に着く。しかしその後の先生の話を無視して

俺は頭の中でさっきのことを考える..........どうしたらいいのだろうか。


別に俺が特別チキンなわけではない。おそらくだが、だれもがこんな感じの

恋愛を送っているのではないだろうか。これまでみた恋愛小説もそんな

感じだったことを思い出す。もしかしたら、本当に俺と青谷さんでは

釣り合わないのかもしれない。付き合ったところで数か月で別れて

しまう気がした。そうなるのが怖くて俺はただの傍観者になっている。


安芸の言う通り行動に移さないと意味がない........そうはわかっていてもな。

そんなことを一日中考えているとあっという間に下校時刻となってしまった。

安芸「.........君がどれくらい恋愛に関心を持っているか........今日一日で

   わかった気がしたよ。俺から口を出すのはやめる。もちろん協力

   するがそれはお前のやる気次第だ」

彼はそう言ってほかの友達のところへ行ってしまった。


バスへ乗り、電車に乗る。小説も見ずに俺はぼーっと過ごす。

すると、沙友里さんが乗ってきた。

沙友里「あれ?恋愛、うまくいかなかったの?」

俺の今の様子を見て気が付いたのだろう。察しがすごくいいな。


俺は今日の一日の出来事を沙友里さんにすべて話した。安芸との会話も。

沙友里「そっか~.......台地君の気持ちは痛いほどわかる。私だって

    そうだったから.......でも勇気を振り絞った方がいいよ。

    私さ.......過去に失恋経験があるから.......台地君には

    そうなってほしくないから」

そう淡々と語る沙友里さん。

読んでいただきありがとうございました!

ブックマークや評価を付けてくださるとうれしいです!

それでは次回お会いしましょう!アオでした~!

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