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#3 友人

皆さん、こんにちは!アオです!

それでは「あの人は高嶺の花」をどうぞ!

がっかりしながら高校へ着く。青谷さんを探そうと思い周りを見るが

もちろん青谷さんの姿はなかった。


教室へ入ると、見覚えのある人がいた。

?「あっ!大地もこの高校のこのクラスだったんだ!」

そう言って駆け寄るのは中三の時に同じクラスだった阿島安芸(あしまあき)だ。

俺「安芸!そうだったんだ!」


昨日の入学式の段階で気が付くはずだが体調不良だったのか入学式には

いなかった。青谷さんに見とれていたので勘違いかもしれないが。

安芸「入学式休んじゃってさ~」

どうやら勘違いではなかったようだ。


彼と談笑をしながら俺はHRの準備を済ませる。

安芸「そういえば、高校来てまだ二日目だけどなんか面白いことあった?」

俺「いや、特に.......しいて言えば高校生活が楽しみだなってことくらい」

安芸「そうか.......俺はもう新しい恋を見つけたで!」


こいつ、またか.......彼は中三までに三回"恋"を体験しているという。

耳に胼胝(たこ)ができるくらい聞いたがついに四回目の恋か......

彼曰く、一二回目は小学校での恋。三回目はつい先日まで恋をしていた。

三回目の恋は卒業式後に告白をしたそうだが敢え無く振られたそうだ。

そう思うと振られて経った一か月で立ち直ったのはすごいな。


俺「......そうか。お前のことを尊敬するよ......」

安芸「だろ!未練がないくらいに青春を謳歌するぞ!」

彼はそう意気込んでいる様子だ。まあ、確かに高校といったら

"The 青春"みたいな感じはあるからな。


青谷さんのことを思いながらHRギリギリまで彼と話す。

恋愛については間違いなく彼の方が上だがなんだか相談する気になれない。

彼のことを疑っているということではないがこれまで恋愛相談を誰にも

してこなかったからどうやって言えば良いのかわからない。

もちろん、安芸は俺が恋をしていたことは知らない。今も含めてだ。


HRが終わり係決めと委員会決めが行われる。

俺はほんの出来心で委員会に所属することにした。

あれだけ真面目そうな青谷さんなら委員会にも所属するはずだ。

彼女と一緒の委員会になりたいと思い行動に移した。


しかし、彼女がどの委員会に入っているかなんてわからない。

ここは神様を信じて直観で"美化委員会"に入ることにした。

理由なんてないが、学校を綺麗にすると目的から良さそうだからだ。


休み時間、安芸が俺のところへ来た。

安芸「お前、委員会なんて入るんだな。中三のころは入って

   なかったから珍しいなって思って」

俺「まあ、ちょっと高校に入ったら新しいことも挑戦してみたいなって

  思って委員会に入ったわけだよ」

俺はとっさにでまかせを言ってごまかした。


安芸「俺は立美さんと同じ委員会にしたぜ!」

ここで始めて知ったが彼の好きな人は、立美緋色(たちみひいろ)だった。

全く別の中学だったため俺や彼とは全く接点がない。

彼は考えて委員会で接点を作ろうとしたらしい。


俺「まあ頑張れよ。恋もほどほどにして勉強も頑張れよ」

安芸「勉強が苦手なことくらい知っているだろ~」

そんなことはもちろん知っていた。しかし彼は彼なりに努力して

ギリギリでこの高校に入ることができたらしい。


そして授業という授業をせず下校の時刻となった。

安芸と談笑をしながら駅までのバスへと乗車する。

座って出発まで待っていると目が合う人がいた。青谷さんだ。


青谷「あっ!」

彼女はそう言って会釈をする。それにつられて俺も会釈する。

安芸「お前の知り合い?」

俺「しっ........知り合いというか、昨日の入学式の新入生代表の人」

安芸「そうなんだ.......」


そう話ながらほんの少しだけ彼を恨んだ。彼が居なければ

昨日と同じように彼女が隣に来るはずだったのに、まあそう言っても仕方がない。

そして10分後、バスは駅へ到着。気が付けば青谷さんはいなくなっていた。


次に俺たちは電車に乗り込む。特に彼と話すネタがなかったので俺は

スマホで小説を読み始める。彼もスマホをいじり出した。

駅に停車すると学生の姿が見れる。ドアが閉まり俺は再び小説に目線を落とす。


沙友里「隣の子は大地君の友達?」

上から聞こえる声に俺は目線を上げる。そこには沙友里さんの姿が。

そう言えばさっき止まった駅は沙友里さんの通う高校の最寄り駅か。

小説に集中しすぎていて全く気が付かなかった。


俺「はい、そうです。中三からの仲の安芸です」

そう俺が紹介すると彼はペコリと会釈をする。

俺「安芸、昨日会った沙友里さん。高校二年生とのこと」

俺が紹介すると今度は沙友里さんが安芸に手を振る。

なんか電車の中でこうやってやるの変すぎないか......?


相変わらず俺は小説を読んでいると沙友里さんが下りて行った。

安芸「お前、美女に囲まれすぎでしょ。青谷さんに、沙友里さんに」

俺「そうかな?たまたま出会ってたまたま一緒に過ごしているだけの仲だよ」

俺は青谷さんの名前が出てきてドキドキしながらそれを隠すようにして言う。

電車はあっという間に駅へ着いた。

読んでいただきありがとうございました!

コメント(感想)をくださるとうれしいです!

それでは次回お会いしましょう!アオでした~!

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