#18 海~前編~
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「あの人は高嶺の花」をどうぞ!
太陽がじりじりと照り付ける8月。
毎年のようにニュースでは"連日猛暑が続いています"の報道がされる。
誰かこの暑い日本の夏を止めてほしいものだ。
さてそんな暑い中俺はとある場所に向かった。
そこは、いつも通学で使っている最寄りの駅だ。
安芸「よっ!久しぶり!」
先についていた安芸が俺に向かって手を振っている。
そう、暑い中来た理由は前々から約束していた四人で"海"へ行くためにだ。
家から最寄りの駅までは約10分で着くのだが猛暑の影響で
服は汗びっしょりだ。二人とも"暑い"と口々に言う。
来た電車に乗る。車内は冷房が効いており涼しい。
まだ行ってもないのにここまで疲れてしまうなんて.......
そして現在乗っている電車はいつもの通学とは逆方向。
俺たちが通う高校は山の中で逆方向には海があるのだ。
安芸「夏休みの宿題終わった?」
俺「うん、この海をモチベにして頑張ったよ」
安芸「よくこれをモチベにできるな。ずっと彼女と遊んでいて
全然宿題に手を付けていないよ」
さらっとのろけ話を入れた安芸はそう言って窓の外を見る。
電車に揺られること30分後、いったん乗り換えをしないといけない。
俺たちは暑い外に出ることを少し躊躇した。しかし乗り換えないと意味がない。
校内はムシムシしていて一気に汗が噴き出す。
そして乗り換えを済ませて再び電車に乗る。
幸いにもそこまで人が多くなかったので"ぎゅうぎゅう詰めで
とても暑い"という状況ではなかった。
そこから電車に揺られること10分。海の目の前の駅に着いた。
俺「海だ~!」
安芸「海を見たら"海だ~"っていうけど山を見ても"山だ~"って
言わないのはどうしてなんだろうね」
ととても面白くもないことを言った安芸をおいて一人先に行く。
待ち合わせ時刻に余裕をもって到着した俺はビーチパラソルが
立ててあるところで休憩をする。
安芸「もう少しで着くとのこと」
安芸はスマホを見ながらそう言う。おそらく立美さんとメッセージで
やり取りをしているのだろう。
そして数分後、麦わら帽子をかぶった青谷さんが立美さんとやってきた。
俺は青谷さんのその姿に目を奪われる。
立美「暑いし疲れた~」
安芸「よしっ、みんな集まったことだし早速海だ~!」
受付を済ませて俺たちは着替え始める。
安芸「さっき緋色から聞いた話だけど青谷さんと彼氏別れたって」
とんだ報告をする安芸にびっくりする俺。
俺「そっ........そうなんだ。原因はもしかして彼氏の浮気?」
安芸「ああ、そうらしい。青谷さんよほど彼氏のことが好きだったのか
その夜一晩中泣いていたらしいよ。そこから緋色に連絡だって」
俺「そうなんだ.......」
別れてうれしい反面、青谷さんから幸せを奪ったその彼氏に腹が
たって仕方がなかった。そんな俺の様子を見かねたのか
安芸「まあ、そんな怒るなって。お前もお前でこれでチャンスができたん
だから狙うチャンスだぜ.......とは言ってもあれだけ信頼していた
彼氏から裏切られたからしばらくは恋愛には手を出さない.......
いや出せないんじゃないかな?」
安芸の言うことはごもっともだ。青谷さんのことが心配だが今日はしっかりと
遊ぶって決めたんだ。俺はそう思い外に出る。
俺「それでお前と立美さんは絶好調か?」
安芸「ああ、もちろんだよ。毎日が幸せだよ」
彼女のことを思ったのかうれしそうな顔で報告する安芸。
そして彼女らと合流して早速海へ走って向かう。
俺と安芸と青谷さんは普通に海へ入ったが立美さんはなかなか
入ろうとしない。それを不思議に思って青谷さんが声をかける。
青谷「?緋色ちゃんどうしたの?」
立美「........わっ........私、泳げないんだよね」
そんなこわばった表情でいう立美さん。ならどうして海来たんだよと
ツッコミたくなるがそんなこともなく安芸が立美さんのところへ向かう。
安芸「俺がついているから、ほら」
そうクールにいう言葉とは裏腹に彼の顔を赤く染まっていた。
さすが彼女持ちはアピールの仕方が違うなと思いながらその様子を見守る。
立美さんはうなずいて安芸の手を取り静かに海へ入る。
俺たちはそれを見ながら深いところへ向かう。
しばらくすると立美さんがバタバタと暴れているのが見えた。
もしかしたら怖くてああなっているのかもしれない。
しかしすぐ近くにいるのは安芸だ。彼がついているなら大丈夫だろう。
安芸が言っている言葉はわからないが立美さんの手を引きながら
誘導している。やっぱりカレカノの関係としてはよいものだろう。
青谷「二人は二人でいちゃついているようだから二人で遊ぼ」
そうむすっとしたような表情を浮かべた青谷さんがそういう。
意識していなかったが近くに誰もいない。つまり二人きりということだ。
意識したとたんに俺はお地蔵さんのように固まりながらうなずく。
その後、あいつらがいちゃついているうちに俺たちはひたすら遊んだ。
俺はそれだけで暑い中来てよかったと思えた。
読んでいただきありがとうございました!
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




