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9 もうすぐ母親になる長女も【行者」だった話し。

++2026/5/12 19:30+++

<ガラガラ> 「ただいま~」と、言いながら俺は自宅に戻る。


「お父さん!お帰りなさい。」と言う若い女性の返事が聞こえた・・


俺は「おお・・帰っていたのか?」と、娘が家に居る事に【恐怖】を感じてしまう。


「どうしたの?お父さん・・まさか【出戻り】だとでも思った?フフフ」と言う娘の顔は、どこか【ふくよか】だったため、俺は事情を察した。


妻は「あなた【おめでた】ですってよ。」とニコニコして話す。


俺は「おなかを触ってもいいか?」と言うと・・「まだ形にもなっていないわよ。」と呆れられるのだった。


「お兄ちゃんも、病院からコッチに真っ直ぐ来るって!」と語る娘は、普通の女の子と何ら違いは無かった・・【時空の行者】でなければ。


+++2003/6/12 +++

「うえーん!<ひっく>お母さん・・<ひっく>お父さん・・<ひっく>」


歩夢あゆむ・・」


「あ!お父さんだ・・歩夢がね<ヒック>お昼寝から起きたら、みんな動かないの<ヒック>」と、泣きながら笑う娘を見て、俺は複雑な気持ちになった。


「これはナイショの話だよ・・」


俺は、自分が5歳の時に【覚醒】した話しを聞かせ、一旦家に連れて帰り【火が使えない】ことや【車が動かない】こと【ボウガンが飛ばない】こと【銃が発砲しないこと】等を、早期教育したのだった。


「視界の端っこに【時計】が見えるだろう。」と言うと・・


「数字・・わかんない。」と、俺と似た事を喜ぶべきか悲しむべきか悩んだ俺だった。


結果、ステータスは表示されず【討伐】しなければ取得できないと分かったのであった。


翌日から、長男・長女と共に【特訓】が始まった。


++++2000/7/27/++++


俺は娘より3歳年上の長男も【行者】なのではないか!と思い2000年の7月27日午後2時に保育園まで見に行ったところ・・


「あら!創楽くんのお父さん?近くで事件でも発生したんですか?」と保育園の先生から【親バカ】認定されてしまっただけで、覚醒はしない様子に安心と失意の両方の気持ちを感じたものだ。


+++再び現在++++

俺は娘に「ステータスはまだ発言しないのだな?」と聞くと・・


「あれって人を殺さないと出ないんでしょう?」と、現実的な発言をするのだった。


俺は「人と言うか・・ゴミ、クズの類だから良心の呵責など全く起きないのだよ。」と自分に言い聞かせるかの様に話す。


娘は自分のおなかを擦りながら・・「よしよし・・あなたは【行者】になんて成りたくありませんよね~」と、これまた自分に言い聞かせている様子だった。


おれは何気なく・・「孫が【時空の行者】だったらどうする?」と聞くが娘は・・


「別に・・同じ行者?だっけ。そんな人と会わなければいいんじゃない。私だってY県で暮らしていて、未だにそんな人と会ったこと無いんだもの。」と平常な顔で語るのだった。



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