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零の剣士  作者: 妄想少年
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剣を構える。


向けている相手はゴブリンと言われる魔物………しかし見た目は人型で子供のように見える。


何ともやりずらい。


剣は危険なもので人に向けてはいけないというのは、ジンクさんから剣をもらった日に一番初めに言われたことであり、それを常に心に刻み込んできた僕にとって、人型の魔物に剣を振るうのは躊躇してしまう。


しかし相手にとってそんなことは関係なく、拳を振り上げ殴りかかってくる。


幸い、拳の速度はそんな早くないので、剣で受け止め気づく。


「重い!?」


子供のような見た目なのに力は、村の成人男性と変わらないかそれ以上ある!!?


しかしだからと言って剣を迷いなく振れるかは別である。


ゴブリンから離れるように走り出す。


そんな中ジンクさんから声がかかる。


「ルフ君、少しきつい言い方になるけど言わせてもらうよ!」


すぅと一呼吸をしジンクさんが大きな声で言う。


躊躇(ためら)うな!!今君がしているのは命の取り合いだ!酷なことを言っていることはわかっている。だが、今君は死ぬかもしれないことをしているんだ!そんな中で躊躇(ちゅうちょ)なんてするな!!」


初めてジンクさんに怒鳴られた。


確かにそうだ。魔物討伐をすると聞きながらこの場にいるのは、自分の意志であり、剣を持っているのも自分の意志だ。それなのに子供の見た目だからと言って剣を振れないなんておかしな話だ。


相手は魔物であり、僕の命を狙っている存在だ。


覚悟は決まった。


剣をゴブリンに向かって振るう。


剣から肉を切り裂く感覚が伝わってくる。嫌な感覚だ……けどまだゴブリンは生きている。


また剣を振るう。そしてまた………振るう。


ゴブリンから出てきた血がべっとりと体に付着する。鉄のような匂いがひどく不快な気分にさせる。


そんな中、何度も肉を断つ感覚を味わったあと、ゴブリンは動かなくなった。


「ジンクさん………」

「………なんだい?」

「魔物とはいえ、命を絶つというの心にきますね………」

「あぁ………それこそが人である証だと俺は思うよ」

「「けど」」

「「それが生きるということだよ」」

「ですよね?」


ジンクさんは大きくうなずき


「あぁ」


そう一言発した。


ジンクさんが僕に伝えたいことが少し分かった気がする………


命のやり取り、その重さ。そして心の在り方………まだ僕は知らないことが多すぎるな。


「さて、暗い話はここまでにしてそろそろかな?」

「そろそろですか?」


ジンクさんがそういった途端体が熱くなるのを感じる。


「あ゙ぁぁぁぁぁぁぁぁ」


熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い


体が焼けるようだ。


熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い


何分たっただろうか?


焼けるような熱さが収まると体に違和感を覚える。


やたらと体が軽い。


「おめでとうルフ君。これで君は晴れてランク1に至った」

「ランク1ですか………?」


ランクとは何だろうか?


「ルフ君の疑問はよくわかる。順を追って説明しようか。まず今回魔物討伐に来た理由を覚えているね?」

「はい!魔法について知るために魔物の持っている魔力を得るためです!」

「そうだね!魔力を得るためだ!じゃあ魔力を得るとどんな効果があると言ったかな?」

「魔力は持っているだけで身体能力を上げる効果があります!しかし魔力が少ないと強化したいところに魔力を送らないといけないという話も聞きました。」

「よく覚えてるね!そう魔力は持っているだけで身体能力が上がる。さてそんな魔力だけどどうして魔物を倒すと魔力を得られるんだい?」

「あくまで魔物は器であり、中身の魔力は別の物だからです。」

「そう、そしてこれは人間にも言えることだ。魔力を得て器になる。器になったものはランク1に上がる。このランクとは器の大きさを表していると思ってくれていいよ。」

「器の大きさですか?」

「魔力は一定の量まで増えるとピタリと手に入らなくなるんだ」

「え?それ以上は強くなれないということですか?」

「いや、そうじゃない。ここで器の大きさが関係してくるんだ。例えばコップは水を入れられるが一定の量まで入ると零れてしまうね?」

「なるほど………」

「もうわかったみたいだね?そうコップは器であり、中身の水は魔力と考えればいいってことに。じゃあ多くの水を入れるにはどうしたらいい?」

「器を大きくします!」

「当然そうなるね!」

「どうすれば器は大きくなるんですか?」

「自分より強い相手に勝つんだ。そうすることで魔力に認められる」

「魔力に認められる………」

「魔力に認められるとより器が大きくなりより多くの魔力を得られる。そして器を大きくすることをランクアップと言う。ルフ君が感じていた熱さは魔力を得て器を得たから感じたものだよ!もともとルフ君は魔力を持っていなかったからね」


なるほど、魔力の仕組みがある程度はわかったような気がする………


「今までの説明を踏まえて魔法いや……奇跡について教えよう」


奇跡………?







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