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善悪二刀  作者: 生姜寧也
終章:覇道遊戯編

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あとがき

作品内容の語りや、執筆中の裏話などを記載しております。

そういうのは要らない、本編だけで良いよという方はブラウザバックをお願いします。

 改めまして、拙作「善悪二刀」を最後までお読みいただき、ありがとうございました。評価、ブクマをつけて下さった方々、感想、レビューを書いて下さった方々、こっそりお読み下さった方々。全ての読者様に多謝です。


 さて本作は、私にとって人生初めての長編小説でした。「小説家になろう」というサイトもよく知らないまま書き始めたせいで……空行は無い、三人称多元視点とかいうメッチャ読みづらい人称を使っている、夜中の三時に投稿する等々、それはもう初心者ムーブ全開の執筆活動でした。当然、ポイントなんか付くハズもなく、確か10万文字書いてゼロとかだったと記憶しています。まあ、見事な焼け野原でした。それを思えば、今それなりに見られるポイント数にして頂けているのは、本当にありがたい事ですね。


 本作はいわゆる「石鹸枠」というものを目指して書いていたハズなのですが……終わってみれば全く違うものになってしまいました。国中ハゲ散らかして終わりましたからね。なんでこんなに乖離したかと言うと、「石鹸枠」というものは今でいうテンプレ作品に類するものだと知らなかったから。オリジナリティを入れすぎたから。今となっては簡単に分かることですが、生まれて初めてこんなに長い文章の羅列を書いた当時の私には「なんでなんだろう?」と理解できず。実は一度、この作品は第1章終了時点で完結にしたんですよね。ここまでズレちゃったら書く意味ないじゃんって。


 でも少しして試しに読み返してみたんですよね。そしたら意外と面白くて。続きないのか、と思ってしまって。しかし当然、私が書かないと続きがあるワケないので、なら書くしかないなと腹を決めて、こうしてゴールまで突っ走ったという経緯ですね。そして今は投げずに書き切って本当に良かったなと思っています。二年近くも付き合ってきた(途中サボったりしたけど)作品を、自分の処女作を、ある程度は納得いく形で終えられましたから。


 石鹸枠の類型からは外れてしまいましたが、その分、こだわりを込めて書けました。あらすじにも書いた三ヶ条ですね。あれに関してはブレずに書けたかなあと自画自賛したい気持ちです。

 石鹸枠は好きだけど、主人公がお人好しすぎる作品にはしたくない。恋愛描写も疎かにしたくない。思えばこういう気持ちが最初からあった時点で、ああいうテンプレにそぐわなかったんでしょうね。繰り返しになりますが作品研究が足りなかった。まあそんな概念すら知らないド素人が書いてたのですから仕方ないですが。

 でもいつか石鹸枠もリベンジしたいなあ。


 それでまあ、2章開始前に、改めて作品全体の構成を練り直したワケですが。当然、それはもう、すこぶる難産でしたね。美羽がラスボスになったり、オリビアが死んだり、鉄心が見るだけで相手をハゲしめる魔眼を手に入れたり。色んなアイディアが浮かんでは通り過ぎて行きました。そして正直に告白しますと、3章までしかカチッと決まらないまま再始動したという。本当、よく完結までいけたもんです。


 さて……ここからは更に内容に踏み込んだ話をしようかと思います。箇条書きで書き散らすので、乱文ご容赦を。


 ①メチャクチャ文章を書く練習になった


 まあ難しかったです。一文ごとに視点が違ったりしますからね。どこまで主語を入れるか考え、入れないでも読み取れそうな所はしつこくならないよう省略したり。本当に一文一文、考えて書く癖がつきましたね。全文、上手くいっているとは言いませんが、ある程度は頑張れたかなと。この作品書いた後、一人称の作品を書いたら、「自分はこんなに筆が早かったのか」と驚愕しましたからね。ですが、この作品を書いていたからこそだったんだろうな、と。そういう意味では一番最初に、一番難しい人称で60万文字書いたというのは、ある種の財産になったのかも知れません。


 ②タイトルは未だ納得していなかったりする


 最初は「邪正一如のアイアンハート」でした。これは石鹸枠のアニメが大体「○○の○○」ってタイトルが多かったので、それに倣って決めたんですよね。でも既述の通り、その類型から全く外れてしまったので、徐々にしっくりこなくなって……3章終わりと同時に今のものに変更しました。ですが……やっぱりまだバチっと嵌ってない。「正邪の王」「邪正二刀」「オマエもM字ハゲにしてやろうか?」などなど、浮かんでは消え、決め手に欠け……うーん。どんなタイトルが一番合ってるんだろう、この作品には。


 ③ラストは見方によってはビターエンド


 「その後」にも書きましたが、鉄心たちは人間の仲間や、我が子、孫を見送っています。不死者のサダメというヤツですね。ダイヤモンドにも示唆させましたが、これから更に時を重ねれば、退屈に追いつかれて、それは遅効性の毒のように精神を蝕む……そんな未来も十分にありえる。ちょっとここら辺は、それこそ善悪の調整というか。非道もかなり行ってきた彼なので、落とし穴もあっても良いんじゃないかなと。嵌るか回避するかは、彼と彼の大切な人たち次第ですけどね。そんなことを考えて、あのエンディングにしました。


 ④実はしばらくしたら、十傑たちは復活する


 根源が死んでいないので。ただ美羽の転生と同じく、記憶の引継ぎとかは無し。基本的には別人としてまた発生します。例の闇を使って、未来永劫、発生しないホンマモンの消滅っていう書き方も出来たんですが、流石に可哀想だったので、あの闇の設定は使わずじまいでフィニッシュにしました。


 ⑤最強主人公は難しかった


 何よりも苦戦が書けない。敗北が書けない。最強主人公の敗北は、それこそ最強のブラバポイントですからね。勿論それを覚悟してでも敗北を書くことが後々に意味を成すっていうのならアリだとは思うんですけど、今作はそういうのは無いですから。書いてる私自身も意味もなく、それをしたいとも思いませんでした。だから、こういう主人公の宿命なのは間違いないんですが、どうしてもワンパターンになってしまったかなあ、と。上手く飽きさせずに最強を魅せ続ける筆力があれば良かったんですけどね。


 ⑥ただ、さりとて完璧にはしたくなかった


 負けはしないけど、失敗はさせました。九層で注意を怠り、変異種の奇襲を招きました。初めての性行為で暴走してメローディアを傷つけてしまいました。ガキと侮り、美羽や友人たちに対する腐敗貴族たちの蛮行を許してしまいました。ここら辺は私なりに、ワンパターンを避けるための工夫でしたが……効果の程はどうだったでしょうね。

 また性行為の部分に関しては、鉄心も一皮剥けば(下ネタじゃないですよ)17歳の男の子、というのを示したかったのと同時、メローディアの鉄心に対する絶対視も崩しておきたかった、という狙いもありましたね。


 ⑦ハゲ呪術は当初の構想にはなかった


 正直に告白すると、ハゲしメタルってのが何なのか、私にも分かってないんですよね。「なんだろうコレ」って思いながら書いてました。読んでる皆様からすると「オマエが分かんねえんだったら、誰も分かんねえよ」って感じでしょうけど。ただまあよく分かってないまま、話の中核に据えて描き切れたんだから「ハゲしメタルを書く才能」っていうのがあったんでしょうね。あんま要らないですけど。

 しかし……本当にどこから湧いてきたアイデアなのか。大抵の発想は今まで触れてきた創作物とか自分の経験から生まれると聞いたことがありますが、心当たりが無さすぎる。


 ⑧ある程度は納得してるとは書いたけど、出来に満足はしてない


 処女作を投げ出さずに完結まで60万文字書き切った、ということで。そこは自分でも納得いってるんですが。内容に関しては……もっと面白くできる設定、キャラクターたちだったのに。下手糞すぎる。

 特に終章はクオリティが低い。キャラや説明を詰めすぎましたね。先の章でいくらか出しておくべきでした。展開も強引なところが散見されますし……まあ筆力不足の一言です。今の限界値まで書けたけど、そもそもその限界値が低すぎるという話。情けないです。




 書きたいことは尽きませんが、ここら辺で。重ね重ね、こんな読みにくい作品に最後まで付き合って下さり、ありがとうございました。またご縁がありましたら、よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いやあ、面白かったです。 第2章までは苦難を乗り越えていく発展途上(と言っても相当なレベルの、ですが)のヒーローのように感じましたが、第3章からはステージが違っちゃったような無敵感で、<執…
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